冬にふえる病気と対策

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<あなたの愛犬の犬種は?>

夜の冷え込みが、そろそろ寒い冬がやってくるのだなと感じるようになってきましたね。
飼い主さんの中には、犬は寒さに強いものだと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

それもそのはず、
昔から、日本では「犬は喜び庭かけまわり、猫はこたつで丸くなる」と歌の歌詞にも書かれています。

しかし、寒さに強いのは元来、寒冷地で暮らしていたシベリアンハスキーや柴犬、秋田犬などの犬種で、今流行りの小型犬などは寒さに弱いのです。
多くの方が小型犬を飼われていますが、型犬は中型犬や大型犬と比べると、地上に近い距離で生活しているため、下からの冷えを感じやすいのです。

<冬になるとどんな病気が増えるのでしょうか?>

【1位】泌尿器系の疾患
【2位】関節などの疾患
【3位】心臓・循環器系の疾患
【4位】伝染病の疾患
【5位】呼吸器系の疾患
となります。

なぜ、これらの疾患が増えるのかというと、
冬は気温が低くなるので、冷たい空気が鼻や喉を刺激し、粘膜の働きが弱くなって、細菌やウイルスが侵入します。

また、人間のインフルエンザもそうですが、ウイルスが低気温低湿度を好むので、冬はウイルスが生しやす季節でもあるのです。

さらに、寒いと外に出たからなくなるため、運動不足になりがちです。そのため、筋肉が衰え、急に走った際などに関節を痛めたりします。
特に運動不足になると、喉も乾かなくなるため、水を飲む量も減り、水分不足からおしっこの回数・量も減るため、本来体の外に排出されるミネラルが体の外にでずに結石になったり、細菌が繁殖しやすい濃い尿になっています。

冬こそ、
(1)適度な運動
(2)飲水量を増やす
(3)栄養バランスを考えた食事をあげる
この3つが大切になります。

特に、冬場の体力作りは、来年の暑い過酷な夏を乗り切るための体力作りの期間でもありますので、なるべく、寒くならない日中に散歩をさせてあげるようにしてください!

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獣医師・宿南章獣医師

投稿者プロフィール
【文責】 獣医師・宿南 章(しゅくなみ あきら)
   
【資格】 獣医師免許(1993年取得)
   
【所属団体】 The Royal Society for the Protection of Birds 会員

日本盲導犬協会 会員

野生動物救護獣医師協会 正会員
   
【プロフィール】 1969年生まれ 兵庫県養父(やぶ)市出身。

日本大学農獣医学部(現日本大学生物資源科学部)獣医学科卒業。 獣医師。
横浜で犬猫の動物病院に勤務。その後、米国のCAM( Complementary and Alternative Medicine )を日本に導入している 研究所に移籍。北海道の農協の依頼を受け、牛のサルモネラダブリン症の治療を行い、当時抗生物質も効かない病気を治癒させるなど、数多くの治療実績を持つ。
その後、予防医学に特化した自然療法動物病院を設立し現在に至る。

   
【研修・研究内容】 1983年…アメリカ ウィスコンシン州、400エーカーの酪農家で住み込み実習

1985年…北海道 中標津 200頭飼育の酪農家で住み込み実習

1988年…獣医薬理学研究室にて薬草の薬理作用の研究(3年間)

1993年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(1回目)

1994年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(2回目)

2006年…オーストラリア メルボルン イアンゴウラー財団でガン医療研修
   
【論文】 Efficacy determination test for the Vibrational therapy in case of the skin ulcer induced on mice A.SHUKUNAMI Eastern Medicine 2004
   
【著書】 「薬いらずで愛犬の病気は治る」WAVE出版 は、17部門で1位を獲得するベストセラーとなり高い評価を得ている。

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