犬の食事量で意外に知られていない裏事情【その2】

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犬の食事量で意外に知られていない裏事情【その2】

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前回、愛犬も人間と同じで、年齢や個体差によって適切な食事量が違うというお話をしました。

そして特に注意をしなければいけないのが子犬の時期です。

子犬をペットショップで購入したり、ブリーダーさんから譲り受けるときには食事量についてアドバイスされると思います。

ただ、言葉の受け取り方が個々の方で大きく違うため、子犬を譲るときは、厳しめで伝えられることが多いという「裏事情」があります。

ペットショップで子犬を購入するときも同じで、ペットショップ側からすると、まだ新しいご家庭に慣れていない段階で、フードを食べさせすぎて体調壊す子が頻発するのです!!

フードを食べさせすぎて体調壊す子が頻発するのです!!

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特に最初の1週間で、食べさせすぎによる下痢、
体調不良により命にかかわるようなトラブルが起きたりします。

子犬が来た当初は、どうしてもかわいいために、たくさん家族に触られて、騒がれて、触られて、精神も肉体もヘロヘロになります。

●はじめての知らない人ばかりの家族、
●新しい場所(家)
●嗅いだことのない匂い(犬はここからもストレスを感じます)
●聞いたことのない音(住居周辺の音も子犬にとっては初めてでとても神経を使います)

この慣れない状態で、ご飯をたくさん与えれれると、致死性の下痢を起こしたりします。

そのためペットショップでは、フードの与えすぎがその子の不幸を招くことがあるために、厳しく給与量の制限を指導する場合が多いです。

ところがその量は最初の1週間はいいのですが、
あとは、その子の食欲や成長に合わせて調整してあげる必要がでてきます。

人間の赤ちゃんでもミルクを欲しがる量が違うのと同じです。

太らせないように!は成犬になってから

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あと、獣医師が太らせないようにと言いますが、
それは、生後一年以降の成犬になってから以降の注意事項です。

1歳以降は食事量で、適正体重を調整してゆきます。

ただ「大型犬の成長期」だけは、一気に大きくすると骨の異常をきたすので、腹7分目ぐらいのやや少ない量でゆっくり成長させます。

このことで、骨異常を大型犬は少なくすることができるからです。

では、その他の普通の子犬や成犬の食事量ですが、それを、どうやって決めるのでしょうか?

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獣医師・宿南章獣医師

投稿者プロフィール
【文責】 獣医師・宿南 章(しゅくなみ あきら)
   
【資格】 獣医師免許(1993年取得)
   
【所属団体】 The Royal Society for the Protection of Birds 会員

日本盲導犬協会 会員

野生動物救護獣医師協会 正会員
   
【プロフィール】 1969年生まれ 兵庫県養父(やぶ)市出身。

日本大学農獣医学部(現日本大学生物資源科学部)獣医学科卒業。 獣医師。
横浜で犬猫の動物病院に勤務。その後、米国のCAM( Complementary and Alternative Medicine )を日本に導入している 研究所に移籍。北海道の農協の依頼を受け、牛のサルモネラダブリン症の治療を行い、当時抗生物質も効かない病気を治癒させるなど、数多くの治療実績を持つ。
その後、予防医学に特化した自然療法動物病院を設立し現在に至る。

   
【研修・研究内容】 1983年…アメリカ ウィスコンシン州、400エーカーの酪農家で住み込み実習

1985年…北海道 中標津 200頭飼育の酪農家で住み込み実習

1988年…獣医薬理学研究室にて薬草の薬理作用の研究(3年間)

1993年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(1回目)

1994年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(2回目)

2006年…オーストラリア メルボルン イアンゴウラー財団でガン医療研修
   
【論文】 Efficacy determination test for the Vibrational therapy in case of the skin ulcer induced on mice A.SHUKUNAMI Eastern Medicine 2004
   
【著書】 「薬いらずで愛犬の病気は治る」WAVE出版 は、17部門で1位を獲得するベストセラーとなり高い評価を得ている。

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