
ボーダー・コリー
犬種の特徴
ボーダー・コリーは、体高より体長がやや長めの骨格のしっかりした体型を持った犬種です。バランスの良いスタイルで、優雅さと俊敏さ、長時間の作業後でも機敏な動きができるスタミナを備えています。
被毛にはスムースとラフの2種類があり、スムースタイプは、全体的に短く滑らか、ラフタイプは、かたく厚いほどよい長さで、まっすぐにはえています。
ボーダー・コリーは従順で大変頭がよく、作業などもとてもすばやくて、注意深く粘り強いです。また責任感が強いので、番犬にも適しています。エネルギーに満ち溢れた犬種ですので、毎日知的好奇心を満たすような運動をさせてあげましょう。 警戒心が強く、見知らぬ人に対しては一線を引いているようで、あまり自分から近づいていこうとはしません。
この犬の歴史
ボーダー・コリーの起源について確かなものはありませんが、8世紀頃、スカンジナビアの諸国からバイキングにより海路スコットランドに渡り、トナカイの牧畜に用いられた犬が祖先とされています。
この後、スコットランドに先祖代々その土地に住んでいるの複数のシープドッグと混血があり、現在の形に固定されたといわれています。
羊の群れは牧羊犬が2~3分、目を離すと収拾がつかない状態になると言われていますが、ボーダー・コリーは頭を低く下げた独特のポーズで羊に近づき、羊の目を睨みつけて静止させ、群れを維持させる能力をもっているとされており、羊を統率する能力において「ボーダー・コリーに勝る牧羊犬はいない」とさえ言われています。その成果もあって今では、牧畜犬の中で最も優れた犬種のひとつといわれています。
1906年になって、初めてボーダー・コリーの基準が設定されましたが、外見についての設定基準が多い他犬種とは違い、ボーダー・コリーはその作業能力だけが重視されていました。この傾向は後の品種形成に大きく関わることになります。当時は単に「牧畜犬」と呼ばれていたこの犬に、「ボーダー・コリー」という名が正式に付けられたのは1915年になってからでした。ボーダー・コリーという名は、この犬種がイングランドとスコットランドの境界(ボーダー)地方に生息していたことに由来しています。
その後、ボーダー・コリーはアメリカに持ち込まれ、優れた運動能力と高い服従能力でたちまち羊飼いたちから絶賛されるようになります。実際、「オビディエンス・トライアル(服従競技)」の中でも、優秀犬種としてその地位に君臨していたほどでした。
AKCがボーダー・コリーを、外見よりも作業能力が重視されていた犬種の中で、非常に優れた評価を得ていた犬種だったためその人気で、1995年にAKCによって承認され、ショーにも頻繁に出されるようになりました。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 股関節形成不全 予防として股関節検査をしておくことをおすすめします。 |
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