
チャウ・チャウ
犬種の特徴
チャウ・チャウは、体長的には短く、正方形に近いがっしりとした体型で、筋骨たくましい肩と胸部で頑健な体をしています。また、力強い顎をもちます。後ろ足がまっすぐなっているため、まるで竹馬に乗ったようなつっぱった歩き方をします。また、ライオンのような外貌をしており、独特のしかめ面と濃い藍色の舌は、この犬種のトレードマークになっています。
まっすぐ立って開いた感じの被毛に覆われたさらっとした粗毛のタイプと、滑らかな被毛の短くて、まっすぐなタイプがあります。どちらのタイプも羊毛のような下毛を備えており、寒さから体を守るのに役立っています。
堂々とした振る舞いで、貫禄のあるチャウ・チャウは、いつも沈着冷静です。独立心が強く、頑固な一面も持っているので、他の犬対しては攻撃なところもあります。飼い主にはとても忠実で、家族にも献身的に尽くそうとします。
この犬の歴史
チャウ・チャウはスピッツの特質をいくつか持ち合わせています。スピッツ犬と血縁関係にあり、また、多少マスティフも含まれているといわれています。番犬や狩猟に使用するために飼育されていた中国にあり、中国では2000年以上前から知られている犬種です。
この犬種は元来、嗅覚を使って鳥などを探し当てる有能猟犬として、北方ではソリ引きにと、貴族たちに使われていました。その後、貴族階級による狩猟があまり行われなくなったため、その数も減少しましたが、何頭かの純血種は修道院や裕福な家庭で飼育されることになりました。満州やモンゴルでは毛皮や食料になっていたという説もあります。
チャウ・チャウの一番の特徴といえるのが濃い藍色の舌です。中国でチャウ・チャウがよく知られるようになったのも、この濃い藍色の舌のおかげといえます。この犬種は18世紀後半に中国から他の輸入品と一緒にイギリスに持ち込まれました。
「チャウ・チャウ」という名前には、中国語でソリと言われる意味と、東洋の骨董品・珍しい装飾品という意味があり、チャウ・チャウが船の貨物と一緒にひとまとめに置かれていたことから、そういう名前が付けられたといわれています。初期に輸入されたチャウ・チャウは、まさに「珍しい装飾品」として扱われていました。
19世紀後半にはすでにイギリスへの本格的な輸出が始まり、次いでアメリカへも輸出されることになります。ヴィクトリア女王がこの犬種に関心を持ったことも輸出に拍車をかけました。
チャウ・チャウは、アメリカでは1903年にAKCに認定され、その独特で気品のある外貌で愛好家たちを魅了しましたが、1980年代には徐々に人気が下降気味となります。それでも現在ではアメリカで6番目に人気のある種となっています。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 股関節形成不全、眼瞼内反症 予防として、膝関節検査をしておくことをおすすめします。 |
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