スキッパーキ
犬種の特徴
スキッパーキはスマートで、力強い小型犬。背はまっすぐ、顎はややアーチを描いていて、臀部は丸みを帯びています。
ちょっとずんぐりしたコンパクトな体型をしています。 キツネのような顔をして、小さく直立する三角形の耳は、高い位置にピンとたっています。
二層構造の被毛は、ひだ襟状になった肩マントを羽織っているような独特の外観をしているのが大変特徴的で、お尻から後肢にかけてがまるでキュロットをはいたような形になっています。
小さい体型には似合わず非常に健康で、手間もかからず長生きします。独立心が強く少々頑固な面がある犬種です。
この犬の歴史
スキッパーキの起源については、さまざまな論争がありますが、19世紀のフランダース地方で飼育されていた牧羊犬ルーベルナールを、小型に改良したものだという説もあります。ベルギーのフランドル地方で話されているフラマン語では、船のことを“schip(スキップ)”といい、“schipperke(スキッパーキ)”とは「小さな船乗り」を指す言葉だからといわれています。
スキッパーキは、中産階級の人々が飼っていた、ネズミや、小害獣の駆除犬ができる小さな番犬としても活躍していました。
1690年ブリュッセルのグランド宮殿で、職人としての技術を高く評価してもらおうと、自分たちで装飾を施した真鍮の首輪をこの犬に付けて、見せびらかすためにコンテストを開催していました。
19世紀になると、この犬種はベルギーの中心地区でもっとも有名な犬となり、事実上唯一の家庭犬として人々に親しまれ、ベルギーの国犬として認められることになります。
1885年、ベルギー王室のマリー・アンリエット王妃がドッグショーでスキッパーキを手に入れたのがきっかけとなり、あらゆる階級の人々がこの犬種に多大な興味を抱くようになります。
その結果、靴屋の伴侶犬として定着していたこの犬は、今度は上流階級の伴侶犬として定着していくことになります。その後、この犬種を飼うことが流行となっていたイギリスがどんどんこの犬種を輸入するようになったため、ベルギーの人々は逆に、一般的に普及しすぎたスキッパーキよりももっと珍しい犬種を欲しがったため、ベルギー国内でこの犬種の数はどんどん減っていくことになりました。
1880年代後半になると、ベルギー人の愛犬家グループがこの犬種を保存しようと立ち上がり、本来の魅力を十分備えたスキッパーキが復活することになります。その後、スキッパーキはアメリカにも渡りますが、アメリカの人々はこの犬種にほとんど関心を示しませんでした。現在は、少ないながらも忠実な愛好家の間で根強い人気を保っています。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 特にありません。 |
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