
写真:Alephalpha
スピノーネ・イタリアーノ
犬種の特徴
スピノーネ・イタリアーノは、体長と体高がほぼ等しく、横から見ると四角形で、どんな地形もものともしない頑丈な骨格としっかりとした筋肉を特徴としています。長い頭と突き出た後頭骨、顔のあごひげも印象的です。強健で筋肉質の体格を持ち、1日中、かなり速いスピードで小走りに走り続けることができます。
被毛はだいたい4cm前後〜6cm前後くらいの長さです。分厚く、針金のように硬く、手触りがゴワゴワとしています。また密に詰まってはえている針金のような長くて硬い被毛のおかげで、どんな環境のなかでも狩りをすることができます。長い飾り毛が口の周りや眉の辺りにはえているのが特徴です。
スピノーネ・イタリアーノは、穏やかで、献身的で温和な性格の犬です。愛情深い面を持っているので、他の犬やペット、子供たちとも仲よく過ごすことができます。
この犬の歴史
スピノーネ・イタリアーノは、ポインティング・ドッグ(獲物の方向を示して知らせる猟犬)としてかなり早い時期に作られた犬種のひとつです。スピノーネ・イタリアーノは、別名イタリア・ポインターとして知られ、イタリア北西部のピエドゥモンテ州付近が発祥の地とされています。また、イタリアン・セッターをはじめとするイタリアの獣猟犬とフレンチ・グリフォンを交配して作出した犬種と考えられています。
この犬種は、優れた嗅覚と恵まれた狩猟能力で、獲物の方向や位置を的確に知らせる作業と、猟師が撃ち落とした獲物を回収する作業の両方を担う事ができる万能犬として、厳しい場所でも獲物を探し、多面的に能力を発揮していました。
特に沼地や起伏の多い森林地帯でよく働くと言われ、ヨーロッパ大陸の他の狩猟犬であるポインターやリトリバー種と比べても、スピノーネ・イタリアーノ の能力は群を抜くといわれていました。
第二次世界大戦中には、敵国となったドイツの偵察隊を追跡するといった活躍をしましたが、徐々に頭数は激減し、運よく生き残った犬たちは他の犬種と掛け合わされ、犬種の存続が計られました。
1950年代に入ると、この犬種の復活を目指す活動がおこり、組織的な交配が行われ、 アメリカでは1980年代の後半にスピノーネ・イタリアーノのクラブが設立され、2000年になってAKCの146番目の公認犬種となりました。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 股関節形成不全 予防として、股関節検査・眼科検査をしておくことをおすすめします。 |
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