
サモエド
犬種の特徴
頑健でバランスのとれたスタイル。スピッツ系の犬特有の優雅で品の良さが溢れてる体つきをしています。
背中はまっすぐで腰の幅は広く力強く、胸幅、胸深があり、腰の筋肉の良く発達している。体高より体長がやや長く、コンパクトな体型。
厚くはえた柔らかな下毛と、まっすぐに硬くはえて銀色に輝く上毛の二層構造の被毛で覆われています。とくに、頸の周囲の被毛は、長く飾り毛があり、どんな天候にも耐えられるようになっています。
口角の上がった「サモエド・スマイル」と呼ばれる表情が、イキイキとした印象をあたえます。
温和で、遊び好きなサモエドは、小さな子供や高齢者たちの理想的な伴侶になれる犬種です。知的でよく動く、親しみやすい家庭犬になるでしょう。
この犬の歴史
サモエドの名前の由来となっている遊牧民族サモエド族は、中央アジアからシベリア北西部へと移動してきた民族です。狩猟と漁業で暮らしていたサモエド族がソリ犬、番犬、猟犬として数世紀に渡り生活を共にしてきた地犬で、典型的なスピッツ族の体形をしています。
そんなサモエド族にとって、トナカイの群れを管理して移動させたり、または北極圏にいる獰猛な肉食動物からトナカイを守ってくれるスピッツ系のサモエドは非常に大切な存在でした。これらの犬たちはクマ狩りを手伝ったり、船やそりを引いたりする牽引きの仕事もこなしていました。
サモエド族の住居は、氷に囲まれていた辺境のため、他の犬の影響が少なく、純血性が保たれた珍しく稀少な犬種です。
サモエドが初めてイギリスに持ち込まれたのは19世紀後半ですが、英国人繁殖家によって本格的な改良が加えられ、当初存在した黒やタンの被毛色をふるい落とし、結果的に白色が主流となりました。特に毛の先端は氷のように純白に輝き、光を反射するのが特徴となっています。
1906年、サモエドは、ロシアのニコラス大公からの献上物として、初めてアメリカに持ち込まれます。サモエドは、他の犬よりも従順だったため、そり引き犬として人々の人気を集めることになりました。
サモエドの極地での活動は献身的で、過酷な条件下で自分の体重の2倍近い荷物を連日引き続け、喜びにあふれた表情を失わなかったと言われます。
また、南極大陸への遠征でサモエドを加えたそりチームが南極に到達し、この記念すべき功績と、純白に輝く外見的な美しさ相まって、サモエドはたちまちアメリカの大衆の注目を集めることになります。その人気は第二次世界大戦以降も衰えることなく上昇し続けました。
サモエドは適度な警戒心は持つものの、本来攻撃的ではなく、知的で穏やかな性格の犬種で、口角を上げ、あたかも笑うような表情は「サモエド・スマイル」と呼ばれています。
かかりやすい病気
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