写真:Pleple2000
サセックス・スパニエル
犬種の特徴
力強く、胴は長くて低い筋肉質の体型。広い胸はよく発達し、背は、がっしりしています。短い四肢と幅の広い胴体で滑らかに突き進んでいく様からは、どちらかというと速さよりも力強さを連想させます。
被毛色は特徴的なゴールデンレバーで、まれにブラックとサンディ(砂色)の個体が生まれます。険しい草木を掻き分けて進むダブルコートの毛質は直毛かややウェーブがかかっており、足、胸元、耳には羽根毛があります。
感情を表に出すタイプでもなく、どちらかというともの静かな性質を持ったスパニエルです。ほかのスパニエル種とは異なり、のん気でありながら、頑固な性格なところがあります。ですが、人の近くにいることが好きなことから、セラピードッグとしても活躍しています。
この犬の歴史
1820年に出版されたサセックス・スパニエルの本「サセックスのスパニエル」には、この犬種が優れた作業犬であることが記述されています。イギリス東南部のサセックス州のブリーダーによって作出された犬種で、地名が犬名となっています。この犬種は特にサセックス州に邸宅を構える大富豪たちから好まれていました。高地で鳥猟に使用されていました。スプリンガーやコッカーのようなスピードはないが、きわめて鋭敏な嗅覚をもつ優秀なハンターです。
この地方は、獲物となる鳥が豊富に生息しており、ハンターは徒歩によって猟を行っていたため、吠えて主人に知らせるといった役割をこなしていました。
19世紀に入ると、イギリス国内の同様の地形の猟場でサセックス・スパニエルの知名度は高まっていきました。
サセックス・スパニエルがアメリカなど海外で普及しなかった理由として、徒歩による狩りの友として培われたスピードの問題があり、環境の異なる土地での猟には適さなかったものと思われます。
サセックス・スパニエルは、AKCに認定された最初の10犬種のなかのひとつであり、もっとも早くからドッグショーに参加した犬種のひとつですが、実はそれほど高い人気を保持していたわけではありません。それどころか、20世紀に入ると絶滅の危機を迎えてしまいます。頭数があまりにも減ってきたため、しかたなく近親交配が行われたりもしました。
AKCで認定されている犬たちのなかでももっとも希少な犬種のひとつとなっています。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 特にありません。 |
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