柴
犬種の特徴
柴は、骨格のしっかりした小型で均整のとれた体つき。背は力強く、腰は幅広いです。素朴な表情の反面、動作は、キビキビとしています。ピンとたった小さな耳、厚い被毛、強靭な体や、クルリと巻いてある尻尾など、北方系の犬種にみられる特徴です。
上毛は、厚く硬い直毛で、下毛は、柔らかく密生している二重構造の被毛です。外敵から体を守り、いつでも動き回ることができます。
小さな体ですが、勇敢で大胆、頑固な面を持ち合わせている柴は、山岳の厳しい環境におかれていたため、とても我慢強い性格です。警戒心が強いので、番犬に向いていますが、飼い主には、忠実です。
この犬の歴史
柴犬は日本古来から山岳地帯で獣猟犬として活躍していた小型の土着犬です。
「シバ」とは元来「小さなもの」という意味に由来するという説がありますが、この犬種の毛色が「柴の木の色」に似ていることからつけられたという説もあります。
柴には長野県を発祥の地とする「信州柴」、岐阜県を発祥の地とする「美濃柴」、そして本州山陰地方を発祥の地とする「山陰柴」の3種類のタイプが存在していました。
柴は日本海に面した山岳地帯に生息した土着の小型犬です。主に、鳥や小さな獲物を追い立てて飛び出させる役割を担っていました。
1868年から1912年にかけて、イングリッシュ・セターやイングリッシュ・ポインター等の犬種がイギリスから輸入され、狩猟がスポーツとなっため、柴とイギリス犬種との異種交配が流行すると、純粋な柴は珍しくなり、1912年から1926年までにはこの地域で純粋な柴はほとんど見られなくなった。
1934年に日本犬の保護と質の向上を目的に「日本犬保存会」が設立され、「日本犬標準」が制定されました。
「日本犬標準」は日本犬をサイズ別に大型、中型、小型と分類するもので小型にあたるのが柴犬です。
1928年頃からハンターや、知識人が純粋な柴の保護に関心を示し始め、限られた純粋な血統の保護が重大になったため、ついに1934年社団法人日本犬保存会のスタンダードが制定されました。
また、1936年柴は天然記念物に指定され、体格がしっかりした山岳地方の柴と、その他の地方に住むきゃしゃなタイプの柴を交配し、異なったタイプの柴同士を掛け合わせる試みがなされました。その結果、さまざまな骨格の違いを持つひとつの犬種として、絶滅の危機を乗り越えることに成功します。
初めて柴がアメリカに渡ったのは1954年のことで、AKCに認定されたのは1993年のことでした。以来、柴はアメリカの地でしっかりと根付いていき、現在でもその人気はどんどん上昇し続けています。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 皮膚疾患、 予防として、膝関節検査しておくことをおすすめします。 |
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