
ビアデッド・コリー
犬種の特徴
ビアデッド・コリーは、横に細長く、強靭な体つきをしている中型犬です。太く筋肉質な四肢は、すばやく方向を変えたり、瞬時に走り出したり、突然止まったりといった、軽快な動きをみせます。アーチ型の眉毛と、常に社交性に富んだ茶目っ気たっぷりの表情が特徴です。
豊富な被毛は、長くまっすぐで粗い上毛と、柔らかくふわふわとした下毛と、の二層構造になっており、外部の気候から体を守るのに役立っています。
ビアデッド・コリーは、人なつっこく社交的で、大変活発でエネルギッシュであり、遊ぶことが大好きな犬種です。知的で、飼い主には忠実です。
この犬の歴史
スコットランドの牧羊犬の中で最も古い犬種と言われています。ビアデッド・コリーは、中央ヨーロッパにいたマジャール人が飼っていたコモドール(ハンガリー産の大型牧羊犬)か、ポーリッシュ・ローランド・シープドッグが起源になっていると考えられています。外見上はオールドイングリッシュシープドッグに酷似していますが、1514年に2頭のポーリッシュ・ローランド・シープドッグが、ポーランド人の貿易商によってスコットランドに持ち込まれたという記録が残っていることから、血統的にも関係があると考えられています。また、犬名は口ひげがあることからビアデッド・コリーと呼ばれています。
ビアデッド・コリーは、スコットランドの厳しい気候のなかで、牛や羊の群れを管理しながら荒れた広大な土地を走り回る、疲れ知らずの牧畜犬でした。この地方独特の岩山や荒れ地の多い地形と厳しい気候条件に適応した唯一の犬種でした。そのため、なくてはならない存在だった、スコットランドでは、長年に渡って不動の人気を誇っており、ビクトリア王朝時代以降は、ショードッグとしても人々の注目を集めることになります。
第一次世界大戦によって一時は絶滅寸前の状態になりますが、第二次大戦後は、ビアデッド・コリーは再び、ボスケナー犬舎のウィルソン夫人の尽力により、個体数を回復しています。同夫人は1955年に犬種クラブを設立し、1959年には イギリス・ケネルクラブの公認を取り付けました。アメリカへ渡ったのは1950年代で、AKCによる公認は1976年です。1989年のクラフツドッグ ショーにおいて最優秀賞を獲得したことから、一躍脚光を浴びるようになりました。
現在は、牧畜犬としてよりも、家庭犬として人気を集めています。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 股関節形成不全 てんかん 予防として、股関節検査、眼科検査をしておくことをおすすめします。 |
---|