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ベルジアン・タービュレン
犬種の特徴
ベルジアン・タービュレンは、優雅に身をこなし、常に用心深く、キビキビとすばやい動きをする中型犬です。また、がっしりした骨格を持ち、引き締まった筋肉でバランスの良い体型です。活気がありながらも優雅なその態度は、非常に誇らしげな印象を与えます。
被毛は、長くて粗い直毛の上毛と、密集した下毛が二層構造体になって体にそって生えています。黒みがかった黄褐色の毛色で毛の生え際から、毛先に向かって徐々に黒くなっていきます。
家族をしっかり守る優れたベルジアン・タービュレンは、使命感が強く、防衛本能も強いため、いつも用心深い態度をくずしません。基本的に遊ぶことが大好きで、独立心が旺盛な上にエネルギーに満ち溢れています。
この犬の歴史
現在ベルギーには、同じルーツをたどってきた4種類の牧羊犬(ベルジアン・シェパード)が存在しています。これらの牧羊犬は被毛のタイプや色で種類が分類されており、針金のような硬い被毛を持つベルジアン・ラケノア、短毛のベルジアン・マリノア、黒い長毛のベルジアン・グローネンダール、そして黒以外の毛色を持つ長毛のベルジアン・タービュレンとなっています。
羊の群れを管理しながら、害獣から羊を守る役目も担っていたこれらの犬たちは、「ベルジアン・シェパード」、「コンティネンタル・シェパード」といった名前で1891年に犬種として認められた前後から、異種交配が進められることになります。
ベルジアン・タービュレンは、この犬種の繁殖家が住んでいたテルビュレンという村の名前にちなんで付けられました。牧羊犬として、特に夜間のオオカミの攻撃から家畜を守る番犬として活躍していた犬種をベルギーで改良固定したものがいわゆるベルジアン・シェパードです。この犬種は当初、被毛の色にあまり輝きが見られないなど、繁殖家が望んだ通りにならなかったなどの理由で、他の牧羊犬ほどの人気がありませんでした。
その後、1918年に初めてアメリカで登録されることになりますが、登録犬数はあまり伸びることはなく、とうとうすべて絶滅してしまったかと思われるほど見かけられなくなりました。しかし、第二次世界大戦後になると、もう一度、長毛のベルジアン・マリノアの子孫犬を使って、改めてベルジアン・タービュレンを改良する試みが行われました。
1959年、ベルジアン・シェパードは3つの犬種に分けられることになりますが、ベルジアン・タービュレンはそのまま独自の特質を形成していくことになります。この犬種はもっとも優雅な外観を誇っていたため、愛犬家たちの注目を集めました。現在のタービュレンは、世界中で麻薬探知犬としてその能力を発揮するようになり警察犬、軍用犬、警護犬、救助犬、セラピードッグ、障害者の補助犬などで広く活躍しています。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 特にありません。 |
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