写真:Pleple2000
フィールド・スパニエル
犬種の特徴
がっしりした骨格と筋肉質の体を持ったフィールド・スパニエルは、体高よりも体長がやや長く、理想的なバランスのとれた体型。 勇ましく鋭い顔立ちをしており、活動的で耐久力のありますので、過酷な環境や水の中といった厳しい環境でも十分に狩猟能力を発揮できる犬種です。
被毛は、ふさふさした光沢のある絹糸状で、少しだけウェーブがかかっており、ほどよい長さで覆われています。この被毛が、群生しているトゲや水から体を守る役目を果たしています。
フィールド・スパニエルは、独立心が強いですが、感受性が強く、よく働く、温和でのんびりした性格。素直で、愛情深く、家族のいうことをよく聞くので、従順な性質の犬として知られています。
この犬の歴史
フィールド・スパニエルは19世紀の末、サセックス・スパニエルとイングリッシュ・コッカー・スパニエルの交配により作出された犬種といわれています。フィールド・スパニエルは、狩猟犬として有能な犬種でした。
1800年代後半に正式な犬種として認められてからは、フィールド・スパニエルはその特徴をさらに強調するため、サセックス・スパニエルの血統を繰り返し取り入れる交配が行われました。その結果、胴体が長くて、足が短く、太り気味のフィールド・スパニエルが誕生してしまい、狩猟犬としても役立たなくなってしまいました。1900年代の初めには、ほんの少しの間この犬種に人気が集まったこともありましたが、最終的にはもう少しで絶滅の危機に陥るところまで激減してしまいます。
そこで、本来のフィールド・スパニエルを復活させようという運動が起こり、イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルとの交配が試みられることになります。この交配によって、フィールド・スパニエルは、もともと持っていた外観的美しさを取り戻しただけでなく、有能な狩猟犬としての能力を再び獲得することにも成功しました。その後1950年代になると、「ロネイン・リーガル」、「ゴーマック・ティー ル」、「コロンビーナ・オブ・ティフォント」、「エルムベリー・モルウィーナ・オブ・リューラス」という名の4頭の犬を基礎として、現在のフィールドスパ ニエルの原型が出来上がりました。現在存在しているフィールドスパニエルは4頭の子孫ということになります。
フィールド・スパニエルは1880年代にアメリカに渡り、AKCには1894年に登録されていますが、1901年まではイングリッシュ・コッカー・スパニエルとの区別は明確でした。11.3kgより大きいものをフィールド・スパニエルとし、それ以下をコッカー・スパニエルと呼んでいました。
1916年から1966年の間は、ほぼ絶滅状態だったといってもいい状況だったフィールド・スパニエルは、1960年代後半になって、改めてアメリカに紹介されることになり、現在ではもっとも貴重な犬種のひとつとして人々から注目されるようになっています。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 股関節形成不全 予防として股関節検査、眼科検査をしておくことをおすすめします。 |
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