写真:Nevilley
チェサピーク・ベイ・レトリーバー
犬種の特徴
チェサピーク・ベイ・レトリーバーは、地上と水中の両方で、厳しい天候の下でも、容易に、効率のよい持続的な作業ができる特徴をもっている犬種です。ボディは頑丈で、バランスがとれた体型で、回収犬としての機能を損なうほど大きくはなく、全体に力強く、機敏でスタミナがあります。顎は大きな獲物を、傷つけることなく運ぶための、十分な長さと、力強さがある犬です。
被毛は、ところところウェーブをしていて、油分を多く含んだ粗く短い上毛と、羊毛のように密集してはえた下毛とからできており、防水効果を発揮します。
チェサピーク・ベイ・レトリーバーは、温和な性格で人間にもよく慣れ、愛情豊か。また、泳ぐのが大好きです。利口で、知性的、判断力があり、疲れを知らぬ活力で、活動的な家族に向く犬種です。
この犬の歴史
この犬種の由来は、1807年アメリカ東海岸メリーランド沖で難破したイギリスの貨物船から救出された2頭のニューファンドランドの子犬であるといわれています。
引き取られた子犬のうち、1頭は黒い毛色をしており、もう1頭は赤褐色の毛色をしていました。この2頭の子犬たちが、目覚ましい能力を持ったレトリーバー(水中回収犬)であることが後になってわかると、その評判は一気に広がり、血統が確かではない地元のレトリーバーたちが、この2頭の犬と交配させるために持ち寄られました。さらに、アイリッシュ・ウォーター・スパニエルやニューファンドランド、ブラッド・ハウンド、そして地方の猟犬などと掛け合わせることで、チェサピーク・ベイ・レトリーバーが誕生することになります。
チェサピーク・ベイ・リトリバーの被毛は最高の耐水性をもっており、凍った海や吹雪きと言った、悪天候下でも狩猟が可能です。この犬種は、陸上でも水中でも同等の力を発揮するが、とくに荒れた極寒の水中に於いては、優れた能力を示します。チェサピーク湾の荒れた氷の張った水域を何度も泳いで行き来しては、アヒルなどの鳥類を1羽1羽正確に口にくわえて戻ってくることができました。
現在でも、チェサピーク・ベイ・レトリーバーは、猟師が銃でしとめた鳥がどこに落ちたかを見極め、記憶するというすばらしい能力を持った犬として有名です。このレトリーバーの評判は、チェサピーク湾周辺から遠く離れたところまで、広く知られることになります。
その後も改良に改良を重ねた結果、1885年頃までには犬種としての地位を確立させ、AKCから認定されることになります。チェサピーク・ベイ・レトリーバーは、AKCによってもっとも早い時期に認定された伝統のある犬種のひとつで 、アメリカ国内で作られた数少ない犬種のひとつです。今まで極端に人気が上昇したことはありませんが、常に安定した支持者を獲得しています。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 股関節形成不全、胃捻転 予防として、眼瞼内反症、肘関節形成不全しておくことをおすすめします。 |
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