写真:BN
ベルジアン・グローネンダール
犬種の特徴
ベルジアン・グローネンダールは、バランスの良い体型とエレガントな印象、優雅に身をこなし、常に用心深く、キビキビとすばやい動きをする中型犬です。また、がっしりした骨格を持ち、引き締まった筋肉で、家畜の群れを追って何時間も走り続ける精力的な犬種だけあって、常に軽やかな足取りで歩きます。
被毛は、長くて豊かな直毛の上毛と、体全体に密集している下毛の二層構造になっています。光沢のある黒の毛色がこの犬種の魅力です。
家族をしっかり守る優れたベルジアン・グローネンダールは、使命感が強く、防衛本能も強いため、いつも用心深い態度をくずしません。基本的に遊ぶことが大好きで、独立心が旺盛な上にエネルギーに満ち溢れています。
この犬の歴史
ベルジアン・グローネンダールは、ベルジアン・タービュレン、そしてベルジアン・マリノアと共に、ベルジアン・シェパードまたはコンティネンタル・シェパードという名前で知られていた犬種から、それぞれ派生した種類として誕生しました。
ベルジアン・グローネンダールは、もともとグローネンダール(ベルギーやその周辺の地域で飼われていた黒い牧畜犬)の一種として知られ、ベルジアン・シェパードのように、家畜を管理したり守ったりする仕事に奉仕していました。グローネンダールはブリュッセル郊外のグローネンダール城の所有者であるニコラス・ローズにより作出されました。この時ニコラス・ローズが用いた基礎犬が黒色長毛であったためにベルジアン・シープドッグは黒色で固定される事になり、黒色長毛のベルジアン・シープドッグをグローネンダールと呼ぶようになりました。グローネンダールの被毛は比較的長く、直毛でした。
ベルジアン・シェパードが犬種として認定された1893年以降になると、黒い毛色の犬だけが選りすぐって掛け合わされ、1910年にその犬種が正式にグローネンダールと名付けられることになります。それまでこの犬種は、警察犬として高く評価されており、既に多くのグローネンダールがベルギーやアメリカ国内で活躍していました。
第一次世界大戦では、この犬種は見張り役や情報を伝達する役、または荷引き役として活躍し、その優秀性を証明しました。そのようなこともあり、戦後には人気が一気に急上昇することになります。第二次世界大戦(1939~45)で再び軍用犬として活躍したことから、世界中に存在感をアピールしました。
1959年には、ベルジアン・シェパードが3種類の異なる犬種として分類され、そのうちのひとつにあたるグローネンダールは、光沢のある黒い被毛で覆われ、すばらしい才能に恵まれていました。現在、この犬種は、ベルジアン・グローネンダールとしてベルギー原産犬種の中でもっとも注目に値する犬種として人気です。
かかりやすい病気
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