
イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
犬種の特徴
均整が取れてがっしりとした体格の堂々とした身のこなしが特徴的です。美しく長い四肢と被毛を持っています。どんな困難な状況でも、疲れを知らずにハンティングできるだけの力強さと高い耐久力、そしてきびんさを持っています。
上毛はほどよい長さで、まっすぐだったり、もしくはウェーブがかかっていたりします。下毛は柔らかく密集し、下毛が重なっていることで、風や雨、雪などの自然現象や、草木のトゲや針などから体を守っています。歩幅は長く、地にしっかりと足をつけて歩きます。
イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルは、底知れないスタミナを持ち、とにかく体を動かすのが大好きな犬種です。
体の大きさに比べて足長で力が強く、家庭犬となって都会で飼育されても、決して猟欲を失ってはおらず、ストレス解消を目的とした適度な精神的、肉体的な刺激を与えてやる必要があります。
基本的には穏やかで、警戒心が強く、飼い主とすばらしい信頼関係を築ける犬種です。
この犬の歴史
イングリッシュ・スプリンガースパニエルは、イギリスに於ける鳥猟犬の進化の過程で1800年代の終わりに、サイズの違いによってイングリッシュ・コッカースパニエルと分離された犬種です。
鳥猟犬として古い歴史を持つ犬で、イギリスで最も古く、最も大きいスパニエル種で、クランバースパニエルを除く、イギリスのランド・スパニエルのすべての起源となった事で知られます。
もともとはフラッシングのために使用されていましたが、捜索、回収もこなすようになり、鳥猟界の代表犬種とされました。
銃が発明されるまでの間、イギリスでは、猟師たちは鳥を網に生け捕ったり、ハヤブサやグレイハウンドに捕らせたりしていました。
その後、猟銃が発明されて徐々に狩場の範囲が広くなると、俊足を活用して鳥を飛び立たせたり(フラッシング)、突然飛び出して鳥を驚かせたり(スプリンギング)しながら、銃でしとめるといった狩りが主流になっていきました。
それに伴い、そのような能力に優れた猟犬が必要になったため、もともとフラッシングやスプリンギングの能力を持ち合わせていたスパニエル犬の特徴を、より際立たせるような繁殖が行なわれ始めました。
スプリンガー・スパニエルは、狩猟の盛んなノーフォーク地方に多く飼育されていたためノーフォーク・スパニエルとも呼ばれていました。
スパニエルはランド・スパニエル、ウォーター・スパニエル、トイ・スパニエルに分類されるが、イングリッシュ・スプリンガースパニエルはこの内ランド・スパニエルを改良したもの。
スプリンガスパニエルには充分な推進力を伴う大股の独特な歩き方があるので、スプリンガーの名称は、弾むように走るこの犬種の動きをバネにたとえたものいわれています。
その後、1900年に「スプリンガー・スパニエル」という名前に落ち着くことになりました。
スタミナ抜群で、どのような環境下でも躊躇せず獲物に突進する俊敏能力に優れたスプリンガ—・スパニエルは、多くの国で鳥を追い立てたり、回収したりといった作業をなんでもこなせる優秀な鳥獣猟犬として、猟師たちから重宝され続けました。
現在では、鳥獣猟犬としてだけでなく、ショードッグとして、また一般家庭のペットとしても人気を集めています。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 皮膚疾患・股関節形成不全 予防として、股関節検査・肘関節検査をしておくことをおすすめします。 |
---|