ファラオ・ハウンド
犬種の特徴
ファラオ・ハウンドは、細くてスタイルの良い体型。体高よりもわずかに体長が長く、軽やかで流れるような足取りで、頭を高くあげて誇らしげに歩く姿が特徴的です。 この犬種は優雅な身のこなしと力強くすばやい動きで、足場の悪い所や、狭い岩壁の間などどんな地形のところでもすばしこく走り抜けることができます。
被毛は、短く、光沢のあり、毛色は、濃いタンで胸の部分には、白いホワイトマーキングがはいります。
ファラオハウンドの性格は、おとなしいほうですが、活発で遊び好き、賢くて、社交的ですので、他の犬や子供とも仲良くできます。猟犬本能が強く残っているため、猫、鳥、げっ歯類をみると追いかけて捕まえてしまうことがあるので要注意です。独立心が強いですが、愛情深い犬種です。
この犬の歴史
ファラオ(エジプトの王)の称号をもつ古代アフリカン・ハウンドの子孫で、5000年前のエジプト王の墓の中にファラオ・ハウンドと似た体形の犬が描かれている事によって、エジプトで飼育され、ファラオの寵愛を受けていた犬と信じられています。紀元前、エジプトからフェニキア商人の船に乗ってマルタ島にやってきた犬が、祖先犬だろうと考えられています。
この犬種はもっとも古くから存在していたとされる“原始犬”のひとつといわれ、3000年以上に渡ってその外貌はほとんど変わっていません。
また、エジプトのファラオの墓に描かれているジャッカル神のアヌビス(死者の審判者;頭はジャッカルで体は人間)にも、さらに古代ギリシャの芸術作品のなかに描かれている犬たちにも非常によく似ています。おそらく、海洋民族であるフェニキア商人たちによってギリシャや北アフリカのマルタ島、またはゴゾ島に持ち込まれ、そこで、外界からほとんど隔離された状態で生き続けていたといわれています。その結果、現在のファラオ・ハウンドは古代エジプト時代とほとんど変わらない姿なのです。
こういった島々でこの犬たちは、マルタ語で「ケルブ・タル・フェネック(ウサギ犬)」と呼ばれ、主にウサギ狩りで活躍していました。狩りが始まると何頭かのファラオ・ハウンドが、夜、ウサギの臭いを追跡させるために放たれます。ウサギが岩の割れ目などに隠れているのを見つけると、その居場所を吠えて知らせます。そこに、鈴をつけたフェレットが放たれて狭い場所まで入り込みウサギを追い詰め、ウサギが外へ飛び出したところを待ち構えていた犬がしとめるといった方法でした。
1930年代から1960年代にゴーゾ島からイギリスに輸入され、5000年前の由来からファラオ・ハウンドと言う名称で呼ばれるようになり公認された。AKCが公認したのは1983年の事である。現在ファラオ・ハウンドはマルタ共和国の国犬となっています。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 特にありません。 |
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