
写真:Pleple2000
スカイ・テリア
犬種の特徴
スカイ・テリアは、洗練された優雅な雰囲気を持ち合わせている犬種。体長が体高の2倍くらいある長めの胴体をしています。また、獲物を追跡して地面の中を進んでいくことができるように四肢が短くなっており、狭い場所でも柔軟に動くことができます。獲物をしとめることができる頑丈な顎も持ち合わせています。
被毛は硬めの上毛と密集した下毛で覆われていて、厳しい天候や獲物などから身を守るのに役立っています。特に上毛は14cmと長くなっており、毛先が地面に達するほどで、体に沿って流れるようにまっすぐはえているのが特徴的です。
優雅でのんびりしているように見える性格ですが、実際は大胆不敵な猟犬として、非常にたくましい犬種です。飼い主には忠実で、愛情深く接しますが、見知らぬ人には警戒心が強いので番犬にも適しています。
この犬の歴史
この犬種はテリア種のなかでは、もっとも古くそのひとつテリアがスカイ・テリアです。スカイ・テリアの起源は1587年に編成されたスペインのアルマダ艦隊の一隻が、アイルランドの西海岸で難破した際、白色長毛のスペイン犬がスカイ島に漂着してこの犬種の先祖になったともいわれています。
スコットランドの西海岸に沿った地域で開発され、主に岩だらけの石塚などでキツネやカワウソを狩る狩猟犬として飼われていました。そのなかでも、もっとも純粋な血統を持ったテリアがスカイ島で発見され、島の名前にちなんで名前が付けられたといわれています。
この犬種について書かれた最初の文書が見つかったのは16世紀のことで、当時からすでにこの犬の長い被毛が人々の注目を集めていたようです。
スカイ・テリアは当初、狩猟用途として垂れ耳タイプが支持されましたが、ビクトリア女王がこの犬種を好んだ事も影響して、19世紀には直立耳タイプが愛玩犬、ショー用犬として人気を得るようになりました。上流階級の間でも、一般の市民の間でも高い人気を集めたスカイ・テリアは、やがてアメリカに渡ることになります。
AKCが1887年にこの犬種を認定したことで、あっという間にスカイ・テリアはドッグショーでトップの座に君臨することになります。
ちなみに、歴史上もっとも有名なスカイ・テリアといえば、グレイフライヤーのボビーでしょう。ボビーの主人であったジョン・グレイの死後14年間、食事時以外は主人の墓に寄り添っていたと言う話は有名です。ボビーの死後、ボビーを主人が眠る墓の傍らに埋葬し、ボビーに敬意を表して像が建てられることになったのでした。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 特にありません。 |
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