ラサ・アプソ

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ラサ・アプソ

犬種の特徴

長くて厚い被毛が印象的なラサ・アプソは、体長が体高よりやや長い体型をしています。全体のバランスがよく強靭な腰としっかりした大腿骨を持っています。

小さな体や頭部は、被毛が体を隠すようにはえており、顔を覆う被毛は、目に覆い被さるように生えており、ほおひげ、顎ひげをつけたような形作っています。硬く長い上毛と密生した下毛は、山岳地の寒さに適応したものと考えられます。

主人をみれば遊びたがる愛情深いラサ・アプソは、愛玩用に作られた小型犬の外観にもかかわらず、独立心旺盛な性格で、少々頑固で気の強い面も持ち合わせていますので、見知らぬ他人に大してはやや強い警戒心を見せることがあります。

この犬の歴史

ラサ・アプソは2000年の歴史を持つ古い犬種で、人の死後「魂が宿る犬」と信じられ、ラマ教の僧侶の庇護を受けて飼育されていました。昔からチベットの修道院で交配され、人々から崇拝されてきた犬種だといわれています。

ラサ・アプソは中国の朝廷へ雄犬が献上された事があり、この犬がシーズーやペキニーズの祖先犬になったと考えられています。また、ラサ・アプソは現在でも幸福をもたらす(魔除け)犬と信じられています。

ラサ・アプソはまた、修道院の番犬としての役目を果たし、来客が来ると吠えて僧たちに知らせたりもしていました。このことから、人々はこの犬をチべット語で「よく吠える、ライオンに似た犬」という意味の「アプソ・セン・カイ」という名前で呼んでいました。英語名である「ラサ・アプソ」という名前も、このチベットでの名前から由来しているといわれていますが、ヤギのような被毛を持っていたことから一部ではチベット語で「ヤギ」という意味の「ラプソ」がなまったものだとも考えられています。

この犬種は、最初にイギリスに渡った時、ショーで紹介され、オリエンタル・タリズマン・ドッグ(東洋のお守り犬)として人気を博し、1933年イギリス・ケンネル・クラブによって公認されました。

1935年にAKCのテリア・グループに公認されたものの、1959年にノンスポーティグ・グループに分類され直すことになります。ラサ・アプソはチベット原産のチベタン・テリア、チベタン・スパニエルと共通した厚い被毛を持ち、飾り毛豊かな尾を背負っているのが特徴です。硬く長い上毛と密生した下毛はこの地域の山羊とともに、山岳地の寒冷気象から身を守るためだったと言われています。

かかりやすい病気

気をつけたい病気 特にありません。
予防として、膝関節検査、眼科検査をしておくことをおすすめします。
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獣医師・宿南章獣医師

投稿者プロフィール
【文責】 獣医師・宿南 章(しゅくなみ あきら)
   
【資格】 獣医師免許(1993年取得)
   
【所属団体】 The Royal Society for the Protection of Birds 会員

日本盲導犬協会 会員

野生動物救護獣医師協会 正会員
   
【プロフィール】 1969年生まれ 兵庫県養父(やぶ)市出身。

日本大学農獣医学部(現日本大学生物資源科学部)獣医学科卒業。 獣医師。
横浜で犬猫の動物病院に勤務。その後、米国のCAM( Complementary and Alternative Medicine )を日本に導入している 研究所に移籍。北海道の農協の依頼を受け、牛のサルモネラダブリン症の治療を行い、当時抗生物質も効かない病気を治癒させるなど、数多くの治療実績を持つ。
その後、予防医学に特化した自然療法動物病院を設立し現在に至る。

   
【研修・研究内容】 1983年…アメリカ ウィスコンシン州、400エーカーの酪農家で住み込み実習

1985年…北海道 中標津 200頭飼育の酪農家で住み込み実習

1988年…獣医薬理学研究室にて薬草の薬理作用の研究(3年間)

1993年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(1回目)

1994年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(2回目)

2006年…オーストラリア メルボルン イアンゴウラー財団でガン医療研修
   
【論文】 Efficacy determination test for the Vibrational therapy in case of the skin ulcer induced on mice A.SHUKUNAMI Eastern Medicine 2004
   
【著書】 「薬いらずで愛犬の病気は治る」WAVE出版 は、17部門で1位を獲得するベストセラーとなり高い評価を得ている。

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