
アメリカン・スタッフォードシャー・テリア
犬種の特徴
アメリカン・スタッフォードシャー・テリアは、筋肉質でがっしりとした体格で、骨太の四肢をもちます。
闘犬らしい顔つきをしていますが、機敏に動く姿には優雅さも感じられます。
体の下の方に重心がある体型によって、安定した態勢で闘うことができ、機敏に体を動かして敵が咬み付いてくるのを避けることができました。また、頑丈な顎を持ち、並外れた力で相手を圧倒します。被毛は短く、密にはえ、美しい光沢を放っています。
従順な性格で、人なつっこい犬種です。基本的に飼い主が一緒にいれば、見知らぬ人に対しても友好的で、子供たちとも仲よくつきあえます。
ただ、防衛本能の強い犬種なので、他の犬や、挑戦的な態度をとる犬に対しては攻撃的になる傾向があります。
この犬の歴史
アメリカン・スタッフォードシャー・テリアは、もともとイギリス原産のスタッフォードシャー・ブル・テリアと同じ系統の血を引いていました。さらにその原型となる犬は、古いタイプのブルドッグや古いテリア系のイングリッシュ・スース・テリアを掛け合わせたものではないかといわれています。
これらの犬は「ブル・アンド・テリア」と呼ばれ、のちに「スタッフォードシャー・ブル・テリア」と改名されることとなりました。
当時、違法とされていたにもかかわらず、「闘犬」がイギリスの人々の間で人気をひろめ、愛好家たちから絶大な人気を集めていました。並外れた戦闘能力の評判がアメリカにも広まり、これらの犬は19世紀後半にアメリカに渡って以来、闘犬場を総なめにし、ピット・ブル・テリア、アメリカン・ブル・テリア、ヤンキー・テリアなどと呼ばれて名声を獲得していきました。
アメリカの人々は、イギリスの人々が好む犬よりも大きな体の犬を好んだため、結果的にこの犬種はアメリカで大型化していくことになります。
そして1936年、AKCはこの犬種をスタッフォード・テリアとして認定し、のちの1972年にはアメリカン・スタッフォードシャー・テリアとして落ち着くことになりました。
闘犬に使われるような力強い犬には、闘いの最中でも飼い主の命令に従わなくてはならないため、基本的におとなしく、従順な性質の犬が好まれました。アメリカン・スタッフォードシャー・テリアもその例にもれず、扱いやすく、従順な性質を持った犬に改良されていきました。
しかし、戦闘能力をあまりにも追求しすぎるとして論争の的になることも多く、実際1980年代の初めには、繁殖を禁止したり操作したりするだけの目的で、犬種についての法律が定められることがしばしばありました。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 股関節形成不全 予防として、皮膚疾患、心機能検査をしておくことをおすすめします。 |
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