
アーフェンピンシャー
犬種の特徴
アーフェンピンシャーは、足取りは軽く、冷静沈着で、常に自信たっぷりな雰囲気をかもし出しています。顔に長い眉毛と顎ひげをたくわえ、まるでサルのようなこっけいなしかめっ面をしています。体は3cm強ほどの長さの被毛で覆われ、頭や首、胸、お腹、足の部分は少々長めの被毛で覆われています。この長い被毛が、害虫や厳しい外部環境から体を守る役割を果たしています。
この犬の歴史
アーフェン・ピンシャーの犬名は、ドイツ語で「猿」を意味する「アーフェン」と、テリアを意味する「ピンシャー」から名づけられています。これはアーフェンが猿の顔によく似ていたため、犬種だったため、このような名前が付けられました。フランスでは「ヒゲの生えた小悪魔」とも呼ばれています。
この犬種は、トイ・グループのなかでももっとも古い犬種のひとつといわれていますが、実はその起源についてはよくわかっていません。15世紀頃、オランダの画家たちが描いた絵画のなかに、アーフェンピンシャーによく似た犬がしばしば登場していますが、この犬種の歴史についての証拠は、今のところこれ以外は出てきていません。
17世紀頃までは、ネズミ捕りに長けた小型のテリアが中央ヨーロッパに多く存在していました。ドイツでは、キツネやウサギなど屋外にいる小害獣の駆除を仕事としていました。その後、さらに小型の犬種が登場し、人間の膝の上に座って、おどけたしぐさで周囲を楽しませる愛玩犬として、特に女性たちの人気を集めていました。
この小型化したテリア系の犬たちを、パグやジャーマン・ピンシャー、ジャーマン・シルキー・ピンシャーと掛け合わせて洗練させ、アーフェンピンシャーが誕生しました。この犬種は、ブリュッセル・グリフォンなど、針金のような硬い被毛を持つ愛玩犬の祖先犬としても有名です。
アーフェンピンシャーは、原産地であるドイツで非常によく知られた人気犬種でした。1936年にAKCがこの犬種を登録しましたが、第二次世界大戦の勃発によって、人気は徐々に衰えていきます。以来、この犬種はアメリカでもドイツでもあまりお目にかかれない犬種となっています。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 膝蓋骨脱臼、レッグ・カルベ・ペルテス病、動脈管開存症、泉門開存などです。 予防として、膝関節検査、心機能検査をしておくといいでしょう。 |
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