
写真:sannse
オーストラリアン・シェパード
犬種の特徴
しなやかで機敏に動くオーストラリアン・シェパードは、体高より体長のほうがわずかに長く、中型の体型とがっちりしていて筋肉質ではありますが、しなかな体つきの犬種です。一日中、動き続けてても平気な持久力を持ちます。
被毛は、ふわふわで柔らかく、程よく密集した中くらいの長さの上毛は、ところどころ直毛だったりカールがかかっていたりします。
大胆でとても頭がよく、大変愛情深い犬種です。おとなしい性格で、犬同士でもめったにけんかすることがありません。
また、警戒心に富み、独立心が旺盛で責任感の強い面も持ち合わせています。
この犬の歴史
オーストラリアン・シェパードの起源はスペインとフランスの国境付近、ピレネー山脈のバスク地方の牧羊犬と考えられています。オーストラリア経由でアメリカに持ち込まれたことからオーストラリアン・シェパードと名付けられていますがこの犬種は、オーストラリアの犬種ではありません。
この犬種の起源については、1800年代にヨーロッパのバスク地方の人々がオーストラリアに移住した時に、羊と牧畜犬を一緒に連れてきたのが始まりだといわれています。
その後まもなく、このオーストラリアに移住した羊飼いたちは、羊と牧畜犬を引き連れてアメリカ西部に移り住むことになり、アメリカの羊飼いたちは、この犬種をオーストラリアからきたということで、当然のように「オーストラリアン・シェパード」と名づけました。
オーストラリアやアメリカ西部の荒れた土地では、ヨーロッパにはいないタイプの新しい牧畜犬を必要としていました。作業能力を向上させるためにさまざまな犬種と交配させ、厳格に選び抜いていった結果、バスク地方出身とされる犬が厳しい条件に見事に適合できる犬となっていきました。
この犬種は、1950年代まではあまり目立たない存在でしたが、ある時、カウボーイが荒馬乗りや投げ縄などの腕を競うロデオ大会で、芸当を披露する犬として活躍することになり、それが映画化されることになり、一気に人気と知名度が上がりました。代表作は、ディズニーが製作した「Stub: The Best Cowdog in the West」(1974)などです。
これらの犬の多くは、当時の俳優ジェイ・シスラーが所有しており、現在のオーストラリアン・シェパードの血統の基礎となっています。
オーストラリアン・シェパードの用途の広さとトレーニングの容易さは農場や牧場で大いに重宝されました。環境への適応性、溢れる知性、牧畜犬としての本能には目を見張るものがあります。家畜の観察力に優れ、家畜の群れの雰囲気の変化に敏感で、一度訓練を受ければ飼い主の指示なしでも日常の役務を果たす事ができる犬種です。
AKCは1993年に135番目の犬種として公認しました。
近年、オーストラリアン・シェパードは牧畜犬だけではなく、盲導犬、聴覚障害者誘導犬、麻薬捜査犬、救助犬などとしても活躍しています。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 白内障。コリー眼異常。 予防として、股関節検査をしておくことをおすすめします。 |
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