
写真:Mood210
ボクサー
犬種の特徴
優雅さと力強さをもつボクサ-は、全体的に筋肉ががっしりとして引き締まり、正方形に近い角張った大型犬です。エネルギッシュで機敏なふるまいが魅力的な犬種です。つやのある輝きをもった短い被毛が体にそって生えています。
陽気で活発なボクサーは、好奇心が強く、警戒心に富み、飼い主に忠実かつ社交的な犬として、どんな飼育環境にも対応できます。活動的な家族にはぴったりの犬種といえます。
この犬の歴史
ボクサーはドイツで作出された比較的新しい犬種です。中央ヨーロッパで生息し、絶滅してしまったマスティフの系統に属す犬で、マスティフの子孫と言われる闘犬種大型のダンツィガー・ブレンバイサーと、小型のブラバンター・ブレンバイサーという2種類の犬が祖先だといわれています。
「ブレンバイサー」とはドイツ語で「雄牛噛み犬」のことを指し、野生のイノシシ、シカ、小型のクマなど、比較的大きな獲物の狩りに利用されていた犬です。彼らは獲物を追い詰めて噛み付き、猟師がしとめるまで獲物に食らいついて逃すことはありませんでした。その姿勢を保ったまま呼吸ができる、広く強力な顎とくぼんだ鼻を持った猟犬が必要でした。
1830年代、ドイツでは、猟師たちがみんなで新しい犬種を作り出そうと努力を始め、サイズを大きくするために「ブレンバイサー」とマスティフ系の犬を交配し、さらに、頑強な犬を作るためにテリアとブルドッグを掛け合わせました。そして流線型の体型と強い顎を持った、丈夫で機敏な犬が誕生することになりました。
しかし、その後ドイツで「ブル・バイティング」が禁止になってから、ボクサーは作業意欲が旺盛、忍耐強く、忠実、勇敢と言う特性をもっていたため、軍用犬、警察犬、イノシシ狩り犬として盛んに用いられました。
第一次大戦下では多くのボクサーが赤十字犬として有能に働き、高く評価されて世界的に役目を果たすようになります。
そして1895年、ボクサーと命名したのは英国人で、ドイツを始め世界的にこの英語名が定着しています。
1900年までには実用的な犬としてその地位を確立し、ペットとして、またショードッグとしても定着しました。
AKCはすぐにこの犬種を認定しましたが、1940年代に入ってようやくその人気は高まり、ついには、アメリカで4番目に人気のある犬種にまでのぼりつめました。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 肥大性心筋症・股関節形成不全 予防として、股関節検査、眼科検査をしておくことをおすすめします。 |
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