
ノルウェジアン・エルクハウンド
犬種の特徴
典型的な北方系のスピッツ種であるノルウェジアン・エルクハウンドは、中型犬でもスタミナがあり、引き締まった体とがっちりした骨格をもった犬種です。幅広い頭部、ぴんと立った耳、くるくる丸まった尾が特徴です。
寒さから身を守るための被毛は、二層構造になっており、厚くて、まっすぐはえて密生しています。
ノルウェジアン・エルクハウンドは、活発的でエネルギッシュで、独立心が旺盛で警戒心が強い反面、陽気
でにぎやか友好的な犬種です。非常にまじめな性格で番犬や、護衛犬としても最適な犬種です。
この犬の歴史
ノルウェジアン・エルクハウンドは、非常に古い犬種で、スカンジナビア半島に起源を発した動物の中で最古の一つといわれています。ノルウェジアン・エルクハウンドはその起源をスピッツ系とし、外観は北方スピッツ系ですが、AKCではハンティング・グループに登録されており、少し特異ではありますが優れた猟犬として知られています。
この犬種は猟犬として活躍する以外でも、多くの作業をこなす犬として、番犬や牧畜犬、冬期にはそり犬ともなり、優れた嗅覚から鳥猟犬としても利用されました。また護衛犬としても人々から大切に扱われてきました。氷点下にまで下がる気温、降り積もる雪、どこまでいっても深い森、そして険しい山々といった厳しい自然環境のなかで、さまざまな作業をこなせる頑丈な犬たちだけが、優れたノルウェジアン・エルクハウンドとして生き残っていったのです。
この犬種がもっとも得意とする作業はヘラジカ(エルク)狩りといわれ、二種類の狩猟法が用いられていました。ひとつはこの犬を長いひもで猟師の体に繋ぎ、猟師と一緒にヘラジカを追跡するという方法です。もうひとつは、犬を猟師から放して自由にヘラジカを追わせ、獲物を攻撃できる距離に近づくまで追跡させ、見つけたら猟師に吠えて知らせるという方法です。どちらの方法にしても、ノルウェジアン・エルクハウンドがもつ、たぐいまれなスタミナと嗅覚がその本領を発揮しました。
1800年代後半、この犬種はその頃からスカンジナビア半島で開催されるドッグショーに登場するようになり、その後すぐにイギリスとアメリカに持ち込まれることになります。そうして1930年代にはAKCに認定されました。スカンジナビア半島では現在もなおヘラジカ狩りになくてはならない猟犬として活躍しています。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 股関節形成不全 予防として、股関節検査、眼科検査をしておくことをおすすめします。 |
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