ウェルシュ・スプリンガー・スパニエル

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ウェルシュ・スプリンガー・スパニエル

犬種の特徴

ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルは、体高より体長がやや長く、がっしりした筋肉質の体型をしており、均整のとれた外観をしています。力強い足取りで、地面をしっかりと踏みしめながら歩きます。

被毛は体に沿ってまっすぐはえており、水や悪天候、トゲなどから体を守り、長さは狩り場で鳥を飛び立たせる際に邪魔にならない程度となっています。レッドとホワイトの被毛色が特徴です。

独立心が強く、落ち着いた雰囲気を持っている犬種です。穏やかでのんびり屋。ややシャイなところがあり、初対面の犬や人には警戒心を示すかもしれません。

この犬の歴史

約1300年頃のウェールズ地方の法令のなかに、ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルと思われる犬のことが書かれています。この犬が、現在のウェル シュ・スプリンガー・スパニエルの祖先犬なのかどうかは、現在も議論されているところです。
また、ウェールズ地方の古代の絵画や印刷物の中に、スパニエルによく似た犬が描かれていることから、千年以上も前からスパニエル系統の犬が存在していたことがわかります。ほかにも、この犬種がイングリッシュ・スプリンガー・ス パニエルと時を同じくして発達していったとする説や、イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルとクランバー・スパニエルとの交配から発達していったとい う説も存在しています。

暑さ寒さから身を守ることができる犬種ですので、世界中に輸出されました。イギリスでドッグショーが行われ始めた頃は、「ウェルシュ・コッカー」と呼ばれてます。
イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルとウェルシュ・スプリンガー・スパニエルは、被毛の色以外にこれと いった違いがなかったこともあり、同じ犬種として扱われていました。その後、ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルのほうがどんどん人気を上げていき、1902年にケネルクラブから公認されたことを機に、現在の名称に改称されました。しかし、アメリカではそれほど人気が上がることもなく、第二次世界大戦後にはアメリカか ら完全に姿を消してしまったかのように激減してしまいます。

その後、再びイギリスからこの犬種を輸入し、愛好家を徐々に増やしていったおかげで、ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルは現在、アメリカでも安定した 人気を維持しています。
この犬種は陸上でも水中でも獲物を 追いかけて、持ち帰ってくることができる万能の狩猟犬として知られているため、狩り場やフィールド競技などでその能力を発揮しています。

かかりやすい病気

気をつけたい病気 椎間板疾患。股関節形成不全。
予防として、股関節検査・眼科検査をしておくことをおすすめします。
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獣医師・宿南章獣医師

投稿者プロフィール
【文責】 獣医師・宿南 章(しゅくなみ あきら)
   
【資格】 獣医師免許(1993年取得)
   
【所属団体】 The Royal Society for the Protection of Birds 会員

日本盲導犬協会 会員

野生動物救護獣医師協会 正会員
   
【プロフィール】 1969年生まれ 兵庫県養父(やぶ)市出身。

日本大学農獣医学部(現日本大学生物資源科学部)獣医学科卒業。 獣医師。
横浜で犬猫の動物病院に勤務。その後、米国のCAM( Complementary and Alternative Medicine )を日本に導入している 研究所に移籍。北海道の農協の依頼を受け、牛のサルモネラダブリン症の治療を行い、当時抗生物質も効かない病気を治癒させるなど、数多くの治療実績を持つ。
その後、予防医学に特化した自然療法動物病院を設立し現在に至る。

   
【研修・研究内容】 1983年…アメリカ ウィスコンシン州、400エーカーの酪農家で住み込み実習

1985年…北海道 中標津 200頭飼育の酪農家で住み込み実習

1988年…獣医薬理学研究室にて薬草の薬理作用の研究(3年間)

1993年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(1回目)

1994年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(2回目)

2006年…オーストラリア メルボルン イアンゴウラー財団でガン医療研修
   
【論文】 Efficacy determination test for the Vibrational therapy in case of the skin ulcer induced on mice A.SHUKUNAMI Eastern Medicine 2004
   
【著書】 「薬いらずで愛犬の病気は治る」WAVE出版 は、17部門で1位を獲得するベストセラーとなり高い評価を得ている。

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