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悪性リンパ腫
- 2015/1/15
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悪性リンパ腫(あくせいリンパしゅ)
悪性リンパ腫(リンパ肉腫)は、体の免疫を担うリンパ球ががん化する病気で、造血器系のがんの一種です。
悪性リンパ腫は、体のどこのリンパががん化するかによって症状が異なり、リンパ腫の発生部位によって、多中心型、縦隔型、消化器型、 その他に分類されます。
「多中心型リンパ腫」では、体表面のリンパ節が腫れるタイプの悪性リンパ腫で、全悪性リンパ腫のおよそ8割を占める最も頻度の高いものです。下あごや腋の下、股の内側、膝の裏など、体表のリンパ節が何か所も腫れるほか、元気が少しなくなる、食欲が少し低下するといった症状が見られることがありまが、痛みはありません。
「消化器型リンパ腫」では、おなかや、腸内のやリンパ節ガン化したもので、これにともない下痢や嘔吐、食欲不振などの消化器症状が見られます。犬では7%以下です。
「節外型リンパ種」では、神経系では末梢神経よりも中枢神経に多く、発作や麻痺などを引き起こします。皮膚の肉腫は皮膚病とよく似た外観を呈しますが、基本的に肉眼だけで皮膚病とガンとを区別することはできません。一般的にかゆみを伴います。目に発症した場合はブドウ膜炎、前房出血、角膜炎、緑内障、網膜剥離といった眼科系の多様な症状を示します。また、節外型リンパ肉腫のうち、皮膚に病変を生じるものを「皮膚型リンパ腫」といい、皮膚に腫瘍として現れるもので、かゆみ、発熱、大きさの様々なできものや紅斑、脱毛など、様々な皮膚病変が見られます。
この他、「縦隔型リンパ腫」では、縦隔と呼ばれる左右の肺と胸椎、胸骨に囲まれた空間に発生したリンパ組織が腫れるもので、この型を発症した犬の約40%では高カルシウム血症を併発し、多飲多尿、嘔吐、下痢、便秘といった消化器系の症状を呈することもあります。犬では2%以下です。