
肛門嚢炎(こうもんのうえん)
肛門嚢とは、犬が自分の分泌物(におい)を便につけて放出し、縄張り宣言をするために活用する一対の「におい袋」です。肛門嚢炎とは、その肛門嚢の開口部が詰まったり、細菌感染を起こしたりなどで肛門嚢に炎症が起こる病気です。
肛門嚢に炎症が起きると、お尻をかゆがって床にこすりつけたり、お尻をなめる、などといった動作が見られるほか、自分のしっぽを追うようなしぐさをすることがあります。
症状が悪化すると、腫れて痛みが激しくなるため、飼い主が患部付近を触ろうとすると嫌がったり、排便が困難になるといった症状が見られるようになります。さらに悪化した場合には、肛門嚢が破れて膿や血が混じった液体がでてきます。
肛門嚢炎が発症しやすいのは小型犬で、特に老犬で多く見られます。