
バセット・ハウンド
犬種の特徴
体高が低く短い脚を持ったバセット・ハウンドは、他の種と比べて体のサイズの割に骨が太くしっかりしていて力強さが感じられます。前頭部のしわが独特な表情を作りだしています。耳のつけ根は、低くついており、ゆったりと力強く、鼻を地面に近づけて歩く姿が特徴的です。また、嗅覚が優れていることや独特のひびきのある吠え声をもつ犬としても知られています。
分厚く密集してはえ揃っている被毛は、触るとかたく、体高が低いバセット・ハウンドのため低い木などについたトゲから身を守ってくれます。
とても温和でゆったりした穏やかな性格バセット・ハウンドは、人にもよく甘え、子供たちのよい遊び相手になってくれます。主人に忠実ですが、やや頑固なところもあります。
この犬の歴史
バセット・ハウンドが最初に記録に残されているのは16世紀、フランスの修道僧がブラッドハウンドなどを基礎犬として作出した、背の低い犬ではないかと考えられています。フランス、ベルギーなどヨーロッパの国々では貴族や王族の庇護を受けて繁栄してきました。「バセット」という言葉は、フランス語で“短い”という意味の“bas”からきています。
バセット・ハウンドは短い肢や密生した被毛に守られ、茂みの中でも動く事ができるので、山野の猟に適しています。嗅覚が発達しており、嗅跡の追跡能力が優れており、こだわりが強く猟の現場では追跡を中止させる事が困難なほどでした。
猟師たちは、歩いて追うことができ、嗅覚にも優れた骨太な犬、いわゆる貴族階級に人気のあった狩猟犬の“短足版”のような犬を欲しがりました。バセットのような脚の短い犬たちは、獲物をすばやく追いかけてつかまえることができないため、獲物は油断し、逃げようとせず、動作もゆっくりになります。動作がゆっくりになった獲物は、銃の標的として狙いやすかったのです。このような猟のスタイルで、バセット・ハウンドは特に野ウサギなどの小動物狩りを得意とし、猟師たちに必要とされました。
1866年にイギリスに渡り、1884年にはバセット・ハウンド・クラブが設立され、アレクサンドラ王妃の後援によりこの犬の人気は更に高まりましたが、 1892年にブラッド・ハウンドの血を加えたため、この犬の外観はかなり変化し、重く、たるんだ皮膚を持つ現在のバセット・ハウンドとなりました。
1884年にはアメリカ国内でドッグショーデビューを飾り、1885年にはAKCの公認を受けました。
20世紀半ばにその独特の表情から広告やエンターテイメントに使われるようになり、家庭犬としても広く受け入れられるようになりました。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 椎間板ヘルニア 外耳炎 予防として、眼科検査をしておくことをおすすめします。 |
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