
オールド・イングリッシュ・シープドッグ
犬種の特徴
背中は非常に短く、体つきは強くて丈夫、肩よりも臀部の幅の方が広い、引き締まった体型です。もっとも特徴的なのが背中のラインで、肩の肩甲骨の間あたりが腰よりも低い位置にあります。地に足をしっかりつけて歩き、ゆっくり歩く時は側対歩(同じ側の前後の脚を同時に出だして歩く)で進むのが特性です。このため尻部を左右に振るのが特徴的です。
被毛は、ふわっとボリュームを帯びたボディーに、表情が隠れるほどに覆われたコート。長いコートが全身を覆っているが、特に、頭から鼻先にかけてのコートは、眼を隠すほど長くて多いです。
思いやりにあふれ愛情深く、陽気で優しい雰囲気を持った犬種です。人の言葉をよく理解するので愛すべき家庭犬としてファンが多いです。
この犬の歴史
犬種名は「オールド」と呼ばれるが、200年程度の歴史を持つ比較的新しい犬です。
オールド・イングリッシュ・シープドッグはイギリス西部を発祥の地とし、ベアデッド・コリーやロシアン・オッタルカを起源としていると考えられています。一時期、イギリスに生息していたオオカミから家畜を守るために、“強い犬”を目標に作り出されたのがこの犬たちでした。
19世紀中半、この犬種は牧羊犬に分類されるが、羊を追って走り回る犬ではなく、羊や牛の後について護衛したり、群れを誘導するタイプの犬「群れ追い犬」として飼育されました。
当時、イギリスでは人々のために働く作業犬は免税対象となり、それを証明するために断尾する必要がありました。この習慣は近代まで受け継がれ、この犬種にボブ・テール(短い尾)というニックネームがつけられることになりました。
また、走る事より歩く事の多かったオールド・イングリッシュ・シープドッグには、バランスをとるための長い尾は不要と考えられたと思われます。
19世紀後半に初めてこの犬種はショーに参加し、20世紀初めには人気のあるショードッグとして注目されるようになりました。ちなみに、AKCがこの犬種を認定したのは1905年のことです。
現在のオールド・イングリッシュ・シープドッグは初期のものとかなり類似していますが、初期よりもっと密集した被毛を持っており、体格も初期より小さいサイズとなっています。
1970年代まで、この犬種のペットとしての人気はゆるやかに上昇していましたが、その後メディアで取りあげられ、爆発的に人気が上がりました。現在では頭数自体は減りましたが、人々によく知られた犬種です。仕事をする犬というよりはペットとして、またショードッグとして人々に愛されています。 。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 股関節形成不全、外耳炎、皮膚疾患 予防として、股関節検査をしておくことをおすすめします。 |
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