動物病院からもらったお薬への対処法

<ワンチャンのお薬も人と同じように合わない場合がある>

人も、犬も病気にかかります。
そして、病院からお薬をもらうことも多いと思います。
かかりつけの動物病院からお薬を出されることもあると思います。

そこで、覚えておきたい点は、お薬の場合、人と同じように合わない場合があるということです。

人でもいろいろな体質があります。
同様に、犬もその子その子でずいぶん体質が違っています。

そのため、他のワンちゃんに合うお薬でも、まれに我が家の愛犬では合わないということがでてきます。

これは、食べ物も、牛乳が飲める人、飲めない人。
お酒が強い人、弱い人があるように、犬にも同じように、いえ人以上に、この合う合わないがあります。

これは、食べ物や製品、お薬の品質の問題ではなく、人での牛乳やアルコールと同じように、摂る愛犬の体質や遺伝的な影響です。

多くの場合、適切なお薬がだされますが、ごくまれに我が家の愛犬には合わない場合があります。

まずは、そういうことがあるということを理解しておくことがとても役立ちます。

犬の時間は人の時間の6倍のスピードで過ぎていきますので、薬やサプリメント、フードを与え始めたこととは実際は関係なくても、時期が同じになることが、人の6倍の頻度で起きます。

ですので、薬が合わないというだけでなく、別のトラブルが同時期に発生していることもあります。

そのため、愛犬の症状として、下記のようなことが起きた場合は、
かかりつけの動物病院にご相談されると良いでしょう。

1、薬を与えてから何度も吐く
(別の病気が同じタイミングで起きていることがありますのでそれも注意いたしましょう)
2、薬を与えてからおしっこがでない(でにくい)
3、薬を与えてから腰(足)が立たなくなった

その他、心配な不調が起きたときは、
我慢せずにかかりつけの動物病院にご相談されるといいでしょう。

特に、薬を与えて何度も繰り返し吐いているときは、ガマンせずにご相談されるのがよいと思います。

多くの場合、薬を与えられ始めた時期は、病気の時ですが、愛犬の体調が悪くなっていますので、
同時期に別の病気が発症すること、連鎖することが意外に多くあります。

人でも、睡眠不足をすると風邪をひきやすくなったり、
緊張した張りつめた生活をしていると腰痛や肩こりなどの不調が続けて起こりやすくなりますが、
同じことが、愛犬ではもっと大きな重い病気で連鎖することがあるのです。

ですので、一つの病気を愛犬がしだしたら、引き続き、次の病気が起きる!?
そういう意識で回復につとめてあげていただくと、大きなトラブルを未然に防げることが多くなります。

愛犬とご家族の幸せと健康に多少なりともお役にたてば幸いです。

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獣医師・宿南章獣医師

投稿者プロフィール
【文責】 獣医師・宿南 章(しゅくなみ あきら)
   
【資格】 獣医師免許(1993年取得)
   
【所属団体】 The Royal Society for the Protection of Birds 会員

日本盲導犬協会 会員

野生動物救護獣医師協会 正会員
   
【プロフィール】 1969年生まれ 兵庫県養父(やぶ)市出身。

日本大学農獣医学部(現日本大学生物資源科学部)獣医学科卒業。 獣医師。
横浜で犬猫の動物病院に勤務。その後、米国のCAM( Complementary and Alternative Medicine )を日本に導入している 研究所に移籍。北海道の農協の依頼を受け、牛のサルモネラダブリン症の治療を行い、当時抗生物質も効かない病気を治癒させるなど、数多くの治療実績を持つ。
その後、予防医学に特化した自然療法動物病院を設立し現在に至る。

   
【研修・研究内容】 1983年…アメリカ ウィスコンシン州、400エーカーの酪農家で住み込み実習

1985年…北海道 中標津 200頭飼育の酪農家で住み込み実習

1988年…獣医薬理学研究室にて薬草の薬理作用の研究(3年間)

1993年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(1回目)

1994年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(2回目)

2006年…オーストラリア メルボルン イアンゴウラー財団でガン医療研修
   
【論文】 Efficacy determination test for the Vibrational therapy in case of the skin ulcer induced on mice A.SHUKUNAMI Eastern Medicine 2004
   
【著書】 「薬いらずで愛犬の病気は治る」WAVE出版 は、17部門で1位を獲得するベストセラーとなり高い評価を得ている。

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