秋から冬の愛犬生活の注意点

<冬の食事には注意!>

秋の季節は、急激に冷え込んできます。
このことは、愛犬に必要なエネルギー量が増すため、
注意しておかないと死亡事故や、緊急手術などにつながります。

夏とは別の意味で注意が必要な季節が冬です。
ただ、そういうことを理解しておけば、寒さはワンちゃんにとって望まし季節ですので、愛犬にとってとても良い季節だと思います。

日本は明確な季節の変化がありますので、その季節特有の注意点をしっかりと理解しておくことはとても大切です。

人でも、寒くなるこの季節は、食欲が湧き、美味しいもの、脂っこいものが食べたくなりますよね。
ワンちゃんは、それが特に顕著なのです。

とりわけ、3歳までの若い犬にとり、『空腹』 は命に関わる大事故を引き起こしかねない重大ポイントです。
とにかく、この季節は愛犬にとってお腹が空くのです。

夏と比べると3倍ぐらいの食事量を摂る子もいます(ほんとうです)。これには、理由があり、若い子(特に洋犬)は、日本の暑い夏に慣れていないため、夏の食欲が限界に近いまで落ちている子がわりと多くいます。

大半の犬(種)にとり、最高気温が24度前後までが進化上で適応してきた環境気温です。
ところが、日本という最高気温が33度、夜でも25度以上あるというのは、犬にとっては、『灼熱地獄』といえるのですね。

そのため、まだこの暑さに対応しきれていない若い犬は、自分の必要量の半分以下の食欲に落ちていることも良く見かけます。

さらに、初めて犬を飼育されるご家庭などでは、犬のそのような限界を見落とされることがごく普通に起きています。

愛犬は、その環境を何とか乗り切りますと、食欲の秋に突入します。
空腹との戦いがはじめるのです!!

愛犬は、
●夏に必要な栄養が十分に摂れなかったこと、
●冬場に必要なエネルギー量が増え食事要求量が高まること
などから、それらを補うために、夏の一番少なかったころの食事量に比べ、3倍となる子がいる訳です。

特に、犬の飼育の初めてのご家庭では、犬が食事を欲しがることを過剰にとらえ過ぎてしまったり、反対に、犬の切なる気持ちを見落としたりということが起きがちです。

食事においては、犬の欲求に対して過剰に反応してしまうと、犬を太りすぎにしてしまいますし、見落とすと、なんでも口に入れて飲み込むような危険行為が起こりはじめます。

夏の食事量が上手くいっているご家庭では、夏と比べ、1.5倍程度の食事量となることが多いと思います。

このように、暑い季節と、寒くなった季節では、食事量を変えるのが普通のことだと理解しておくことがとても大切だといえるでしょう。

飼主である自分は、夏に食欲がないのでそーめんを食べ、冬はスキ焼で美味しいものをたんまり食べて、愛犬は、一年を通して同じ量のフードを与えるというのは、普通ではないのです。

犬の空腹の限界を無視してしまうと、誤飲が多発してきます。
誤飲は、誤食、拾いグイ、異食症とか、いろいろな名前で呼ばれますが、意味している内容は、食べ物でないものを食べたり飲み込んだりしてしまうことです。

実は、誤飲 は大変危険です。
消化の出来ない、ビニール袋、プラスチックのおもちゃなど胃腸に詰まり、緊急手術になることも多いかなり危険な行動です。

ひどい場合はそれで亡くなってしまうことが起きます。
この「誤飲」が、11月から急増し始め、12月~2月に誤飲のピークとなります。

食事量が足らない若い犬は、我慢できずに、ゴミ、虫、カエル、小石、ビニール袋、紙袋、靴下、ストッキング、ガム、オモチャなど、食べてしまいます。
フードでないものを食べだしたら、食事量にまず注意を払ってあげてください。

このことをご存じでない飼主も多いので、お知り合いの飼主さんで、「うちの子、なんでも食べてしまうの・・・」と聞かれたら、その理由を優しく教えてあげていただけると嬉しいです。

どのご家庭でも愛情を持って飼われていることが多いと思いますが、犬の生態のことで予想もしない空腹が生じているというのは、愛犬がとてもかわいそうです。
そして、飼主さんも望んでおられないことだと思います。

このような愛犬の症状を見たときには、食事の量を増やしてあげることがポイントです。

誤飲が特にひどい愛犬では、命の危険が事故により発生する危険が高いです。
その場合は、各ご家庭の食事の決め事があるでしょうが、トッピングしてもOKのご家庭でしたら、
フードに、5%~10%程度の鳥肉や、牛肉を混ぜて与えられると、誤飲をやめさせる効果がとても高いです。

獣医師・宿南章獣医師

投稿者プロフィール
【文責】 獣医師・宿南 章(しゅくなみ あきら)
   
【資格】 獣医師免許(1993年取得)
   
【所属団体】 一般社団法人ペットフード協会 会員

ペットフード公正取引協議会 会員

The Royal Society for the Protection of Birds 会員

日本盲導犬協会 会員

野生動物救護獣医師協会 正会員
   
【プロフィール】 1969年生まれ 兵庫県養父(やぶ)市出身。

日本大学農獣医学部(現日本大学生物資源科学部)獣医学科卒業。 獣医師。
横浜で犬猫の動物病院に勤務。その後、米国のCAM( Complementary and Alternative Medicine )を日本に導入している 研究所に移籍。北海道の農協の依頼を受け、牛のサルモネラダブリン症の治療を行い、当時抗生物質も効かない病気を治癒させるなど、数多くの治療実績を持つ。
その後、予防医学に特化した自然療法動物病院を設立し現在に至る。

   
【研修・研究内容】 1983年…アメリカ ウィスコンシン州、400エーカーの酪農家で住み込み実習

1985年…北海道 中標津 200頭飼育の酪農家で住み込み実習

1988年…獣医薬理学研究室にて薬草の薬理作用の研究(3年間)

1993年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(1回目)

1994年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(2回目)

2006年…オーストラリア メルボルン イアンゴウラー財団でガン医療研修
   
【論文】 Efficacy determination test for the Vibrational therapy in case of the skin ulcer induced on mice A.SHUKUNAMI Eastern Medicine 2004
   
【著書】 「薬いらずで愛犬の病気は治る」WAVE出版 は、17部門で1位を獲得するベストセラーとなり高い評価を得ている。

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