マスティフ

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マスティフ

犬種の特徴

いかつい表情と大きな体に思わずひるんでしまうほど強烈な印象を与えるマスティフは、体長が体高よりやや長いがっしりとした骨格と強靭な筋肉を持っています。また、力強さと耐久力を持ち合わせており、その能力は歩き方からも見て取れます。 しわのよった額と離れ気味の目、頭が非常に大きいのが特徴です。被毛は、密集した下毛とやや短めで硬くまっすぐな上毛の二層構造になっています。

マスティフは温和で穏やか、物静かでおおらかな性格の持ち主で、驚くほどやさしい犬種です。飼い主に対して極めて忠実ですが、あまり感情をあらわに出すほうではありません。警戒心が強く、他人や、他の犬などには、闘争心をもちます。

この犬の歴史

マスティフは、古代マスティフ種の犬たちの原型となっている犬種です。マスティフとマスティフの仲間の犬種とは、いままで混同して扱われてきたこともあり、マスティフだけの歴史をたどることは難しくなっています。マスティフの仲間の犬たちはもっとも歴史が古く、犬種のなかでももっとも影響力のあった犬種といわれており、マスティフのほうがやや新しいとされています。

ジュリアス・シーザーの時代には、マスティフは軍用犬や闘犬として使われていました。さらに中世では、番犬や猟犬として使われ、イギリスでは農場を害獣から守るためにマスティフの飼育を義務付けていた時代もありました。マスティフはその後、牛との闘技(ブル・バイティング)やクマとの闘技(ベア・バイティング)にも使われるようになります。クマとの闘技はベア・ファイティングと呼ばれイギリス人を熱狂させ、17世紀には国技とみなされていたほどでした。このような娯楽は、後にその残酷さが批判され、イギリスで1835年に禁止されますが、その後も尚、人気の高い娯楽として催されていました。

現代のマスティフは、アジアにいた大型犬がアッシリア、ペルシャ、バビロニア、エジプト等を経てイギリスに伝わり、改良されて2000年以上を経た犬種ですが、イギリスのピアーズ・リー卿が飼っていた有名なマスティフの子孫など、高貴な血も受け継いでいます。

リー卿がフランス北部のアジャンクールの戦闘で負傷した時、彼のマスティフが何時間もの間、彼を敵から守り続けたといいます。その後リー卿は亡くなりましたが、彼のマスティフはライム・ホール(リー家が600年もの間所有していた豪華なお屋敷)で暮らすマスティフの第1号となり、現代のマスティフの基盤を築くことになりました。

かかりやすい病気

気をつけたい病気 胃捻転・股関節形成不全
眼科検査・股関節検査をしておくことをおすすめします。
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獣医師・宿南章獣医師

投稿者プロフィール
【文責】 獣医師・宿南 章(しゅくなみ あきら)
   
【資格】 獣医師免許(1993年取得)
   
【所属団体】 The Royal Society for the Protection of Birds 会員

日本盲導犬協会 会員

野生動物救護獣医師協会 正会員
   
【プロフィール】 1969年生まれ 兵庫県養父(やぶ)市出身。

日本大学農獣医学部(現日本大学生物資源科学部)獣医学科卒業。 獣医師。
横浜で犬猫の動物病院に勤務。その後、米国のCAM( Complementary and Alternative Medicine )を日本に導入している 研究所に移籍。北海道の農協の依頼を受け、牛のサルモネラダブリン症の治療を行い、当時抗生物質も効かない病気を治癒させるなど、数多くの治療実績を持つ。
その後、予防医学に特化した自然療法動物病院を設立し現在に至る。

   
【研修・研究内容】 1983年…アメリカ ウィスコンシン州、400エーカーの酪農家で住み込み実習

1985年…北海道 中標津 200頭飼育の酪農家で住み込み実習

1988年…獣医薬理学研究室にて薬草の薬理作用の研究(3年間)

1993年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(1回目)

1994年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(2回目)

2006年…オーストラリア メルボルン イアンゴウラー財団でガン医療研修
   
【論文】 Efficacy determination test for the Vibrational therapy in case of the skin ulcer induced on mice A.SHUKUNAMI Eastern Medicine 2004
   
【著書】 「薬いらずで愛犬の病気は治る」WAVE出版 は、17部門で1位を獲得するベストセラーとなり高い評価を得ている。

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