コモンドール

コモンドール

写真: Photo taken by Flickr user whartonds. Edit (cropped) by Pharaoh Hound.

コモンドール

犬種の特徴

コモンドールは、存在感のある超大型のボディが、特徴的なコートで覆われています。筋肉隆々とした大型犬で、体高より体長がわずかに長く、骨格も筋肉もぎっしり詰まった頑丈な体格をしています。被毛に厚く覆われた頭部がボディから突き出ています。

柔らかい下毛を波状の粗い上毛が巻き込こんで、フェルト状や、マット状に固まり、やがて細いひものようになっていきます。その特徴的な外見から、 時に「モップドッグ」とも呼ばれます。

性格はおとなしいですが、もともと警備する番犬として繁殖された犬種で、独立心が旺盛で、少々頑固な面を持ち合わせ、自分の意のままに周囲を支配しようとする傾向があります。他人には警戒心が強いが、家族には、忠実。

この犬の歴史

アジア系遊牧民族であるフン族は、ハンガリーに渡った時に、大きくて足の長いロシアン・オッタルカを連れていました。ハンガリーの代表的な犬種としてコモンドールとクーバースがあげられます。 クーバースは貴族の護衛犬として知られた犬で、コモンドールは有能な牧羊犬でした。現在のコモンドール(複数の場合はコモンドルク)の祖先犬は、この犬たちだといわれています。

この犬種は、マジャール人が遊牧し、犬のように忠実に振る舞うとして大切にされていた「ラッカ羊」と呼ばれる縮れ毛の羊に非常に似ていました。コモンドールがこのラッカ羊の群れのなかにまぎれてしまうと、ちょっと見ただけではどれが羊でどれがコモンドールか区別がつかないくらいでした。

マジャール人の羊飼いから高い評価を得ていたコモンドールは、他の犬種と異種交配されることなく、血統が代々受け継がれていくことになります。ちなみに1555年に書かれたと思われる古い犬種の資料には、この犬種が当時よりもずっと以前から存在していたと記されています。

コモンドールは、オオカミ、キツネ、クマなどから家畜を守ることに能力を発揮し、その血統を現在まで保持し続けてきました。その能力が高く評価され、人々のなかには、コモンドールこそハンガリーからすべてのオオカミを追い出すことができる頼もしい犬種だと主張する人もいたほどで、実際20世紀になっても、この犬種は優秀な警備犬として活躍していました。

コモンドールの全身を包む縄状の厚い被毛はとても特徴的で、二重の被毛を持ち、幼犬時には柔らかであるが、成長するに従い、柔らかい下毛を波状の粗い上毛が巻き込み縄状を形成します。この縄状の被毛は過酷な天候に耐える役目を果たし、外敵との戦いでは 鎧となりました。
家畜の番犬と言うよりは、指揮官の役目をしており、牧場では、使役犬のリーダーでした。日常的作業は他の犬にまかせ非常事態に備えていました。

コモンドールが初めてアメリカに渡ったのは1933年、AKCから認定を受けたのは1937年でした。

第二次世界大戦によって、ヨーロッパにいたこの犬種はほとんど絶滅寸前までになりますが、繁殖家たちの懸命な努力の甲斐あって、少数ではありますが血統を絶やすことなく生き延びていくことになります。

ドッグショーでは、品位があって、もっとも印象に残る犬種のひとつと評価されていますが、問題は被毛の手入れにありました。最高の評価を得るためには細部まで丁寧に手入れを施さねばならず、毛の多いこの犬種の手入れは大変難しいといわれています。

そんな理由もあって、コモンドールは生まれ故郷のハンガリーでは有名な犬種として扱われましたが、その他の国ではなじみのない、珍しい犬種と位置付けられたままでした。

それでも、最近ではアメリカ西部で、この犬種を新しい牧畜犬に使おうという試みがなされ、まずまずの結果が出ているようで、新しい世代の牧畜家たちの注目を集めています。

かかりやすい病気

気をつけたい病気 股関節形成不全、胃捻転
予防として、股関節検査をしておくことをおすすめします。

獣医師・宿南章獣医師

投稿者プロフィール
【文責】 獣医師・宿南 章(しゅくなみ あきら)
   
【資格】 獣医師免許(1993年取得)
   
【所属団体】 一般社団法人ペットフード協会 会員

ペットフード公正取引協議会 会員

The Royal Society for the Protection of Birds 会員

日本盲導犬協会 会員

野生動物救護獣医師協会 正会員
   
【プロフィール】 1969年生まれ 兵庫県養父(やぶ)市出身。

日本大学農獣医学部(現日本大学生物資源科学部)獣医学科卒業。 獣医師。
横浜で犬猫の動物病院に勤務。その後、米国のCAM( Complementary and Alternative Medicine )を日本に導入している 研究所に移籍。北海道の農協の依頼を受け、牛のサルモネラダブリン症の治療を行い、当時抗生物質も効かない病気を治癒させるなど、数多くの治療実績を持つ。
その後、予防医学に特化した自然療法動物病院を設立し現在に至る。

   
【研修・研究内容】 1983年…アメリカ ウィスコンシン州、400エーカーの酪農家で住み込み実習

1985年…北海道 中標津 200頭飼育の酪農家で住み込み実習

1988年…獣医薬理学研究室にて薬草の薬理作用の研究(3年間)

1993年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(1回目)

1994年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(2回目)

2006年…オーストラリア メルボルン イアンゴウラー財団でガン医療研修
   
【論文】 Efficacy determination test for the Vibrational therapy in case of the skin ulcer induced on mice A.SHUKUNAMI Eastern Medicine 2004
   
【著書】 「薬いらずで愛犬の病気は治る」WAVE出版 は、17部門で1位を獲得するベストセラーとなり高い評価を得ている。

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