
写真:Pleple2000
ベルジアン・マリノア
犬種の特徴
ベルジアン・マリノアは、優雅に身をこなし、常に用心深く、キビキビとすばやい動きをする中型犬です。また、がっしりした骨格を持ち、引き締まった筋肉でバランスの良い体型です。活気がありながらも優雅なその態度は、非常に誇らしげな印象を与えます。
被毛は、短くまっすぐな上毛と、密集した下毛が生えています。黒い顔と耳が特徴です。
家族をしっかり守る優れたベルジアン・マリノアは、使命感が強く、防衛本能も強いため、いつも用心深い態度をくずしません。とてもまじめな性格で、与えられた仕事は、まじめに取り組みます。飼い主と一緒に過ごすことを楽しみ、家族をしっかりと守る犬種です。
この犬の歴史
ベルジアン・マリノアは、ベルギーのシープドッグ4犬種の中で、最も早くから知られていた犬種で、ベルジアン・シープドッグやベルジアン・タービュレンと共通の起源をもっています。この犬種が多く飼育されていたベルギー・アントウェルペン州にある都市「メヘレン」が犬種名の由来になっています。
ヨーロッパでの使役の歴史は古く、軍用に最初に用いられた犬種であり、赤十字の活動にも起用されました。
1800年代の後半にはドッグショーが盛んに行われるようになっていましたが、ベルギーには当時国の代表として表舞台に出せるような、はっきりと認定された犬種がまだいない状態でした。
1891年、アドルフ・ロイル教授がベルギー原産の犬たちを研究するよう依頼されることになります。教授は、ベルギー原産の犬たちを異なった種類に分類できるかどうかを調査し始めました。その結果、彼は被毛のタイプと色以外が非常によく似た犬のグループを見つけ出し、これらの犬たちを「ベルジアン・シェパード」として分類しました。なかでも、短毛タイプの犬たちは、マリーヌ地方周辺で繁殖されていたため、「ベルジアン・マリノア」として知られるようになります。
ベルジアン・マリノアは、1911年から第二次世界大戦の間にアメリカで大変な人気を獲得することになりました。ところが、戦後になると登録数が激減し、コンクールや競技会などでは徐々に見かけなくなっていきます。
1959年には、この犬種はさらに2種類に分けられ、その後、ベルジアン・マリノアは他のベルギー原産の犬種に比べると、数としては少ないながらも、登録数は着実に増加の一途をたどってきました。さらに最近になって、この犬種が警察犬として非常に優れていることが世界中に知られるようになり、人気にあがりました。警察犬としての能力はジャーマン・シェパードをも超えるとまでいわれ、現在も、平和を守るために活躍する犬として人気を誇っています。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 特にありません。 |
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