
ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
犬種の特徴
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは長胴短足で、ウェルシュ・コーギー・カーディガンと比べるとやや軽やかな体つきをしています。自由でなめらかな足取りで、しっかりと地面を踏みしめて歩きます。
両者は、非常に似ていますが、実は、まったくの別犬種です。違いは、カーディガンは尾が長く、耳の先端が丸いのに対し、ペンブロークは尾が短く、耳の先端が尖っているという違いも見受けられます。
可愛い体つきをしていますが、実は、動きは機敏で活動的であり、小さな体に似合わず精力的に動き回ります。
被毛は適度な長さで硬く、まっすぐです。とにかく元気がよく、他の犬や、初めての人とも仲良くなれますが、時々かかとに咬みつく癖があるので注意が必要です。
この犬の歴史
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは南ウェールズの農家に必要不可欠な牧畜犬でした。この犬種は特に牛、羊、ポニーなどの大型家畜を誘導する際、牛の蹴りをよけながら脚に咬み付いたりして、要領よく牛を管理することを得意とし、群れの管理を任されていました。 コーギーの低い体高は牛の反撃をかわすときに有利でした。
この犬種はかなり古い時代からいたといわれていますが、その起源を立証することはとても難しく、11世紀に書かれた本の中に、ウェールズの牧畜犬が描写されているのが唯一の証拠のようなものとなっています。
カーディガンシャー地方で発展した犬種をウェルシュコーギー・カーディガン、フラマン人の織物職人と共にペンブロークシャー地方に移住して、そこで発展した犬種を「ウェルシュコーギー・ペンブローク」と呼びます。
ドッグショーが盛んに開催されている時期にも、ペンブロークはショーとは無縁の牧畜犬として働いていました。ペンブロークのクラブが作られ、ショーに出されるようになったのは1926年なってからのことです。
当時、ショーに参加したペンブロークのほとんどは農家から参加した犬たちだったので、人々の注目を集めるような華やかさはありませんでしたが、この犬種に目をつけた繁殖家たちは、外貌のよさを向上させるために交配を繰り返し、人気の上昇に結びついていきました。
ペンブロークはカーディガンよりも小型で、キツネのような鋭い顔つきをしており、尾が短いことが特徴的ですが、当初同犬種とみなされていたペンブロークと カーディガンは、その違いがショーでの審査でトラブルの種となったため、1934年にようやく別々の犬種とされることになります。
ペンブロークの人気はあまり芳 しくありませんでしたが、ジョージ6世とエリザベス女王2世に寵愛されたことから人気に火がつきました。
1960年代には世界中でもっとも人気のあるペットとなり、特にイギリスでは熱狂的な人気犬種として扱われました。現在では安定した人気ぶりで、人々から伴侶犬として愛されています。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 椎間板疾患。股関節形成不全。 予防として、股関節検査・眼科検査・血液検査をしておくことをおすすめします。 |
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