アフガン・ハウンド

アフガン・ハウンド

写真:Lilly M

アフガン・ハウンド

犬種の特徴

アフガン・ハウンドは原野を駆けるのに好都合な腰高の姿が大きな特徴です。体も頑健で、独立心も旺盛。
この性格は人為的に作られた可能性が高いとされています。かつては、粗野で神経質とされていましたが、愛好家によって従順で温和な犬に改良され、現在では、猟犬としてよりも、家庭犬としてかわれています。
ですが、知らない人には慣れないので、臆病に見えることもありますが、攻撃的ではありません。
利口で、しつけや訓練も、どんどん吸収します。

ブルサスペンションギャロップ(前脚と後脚を揃えて動かし、背中を使って走る歩様)や、ランダウンフリートゲーム(すばやく動く獲物を挟み撃ちでしとめること)を得意とします。
アフガニスタンの山岳地帯で、猟犬として活躍していたため、高く飛び跳ねるのに適した短めの背中と急勾配の腰骨を持っています。足場の悪い土地でもケガをしないよう脚が大きく発達し、絹糸のような長い被毛が、厳しい寒冷から身体を守っていました。

この犬の歴史

アフガン・ハウンドは、中東地域に生息していたサイトハウンドを祖先に持ち、古代エジプト王朝時代から存在する最古の犬種として知られています。
現在のアフガンハウンドの基礎となった系統には2種類あります。
第一の系統は、1920年代にスコットランドに持ち込まれた「Bell-Murray」(ベルマレイ)と呼ばれる草原タイプの系統で、薄めの被毛が特徴です。
第二の系統は、1925年にイギリスに持ち込まれた「Ghazni」(ガーズニ)と呼ばれる山岳タイプの系統で、厚めの被毛を特徴としています。現在よく見かけるアフガンハウンドの容姿は、後者の「Ghazni」系統に近いものです。

18世紀前半にイギリスに持ち込まれ、ペルシャ・ハウンド、バルグジー・ハウンドなどと呼ばれるようになりました。その後、ザーディンなどとの交配によってさまざまな分類がなされ、現在のような、独特の品格がある外貌へと改良されました。イギリスでは上流階級の人々から徐々に人気が広まり、ショーではもっとも競争が激しい人気種のひとつとなりました。
当時のアフガンハウンドの猟性能は極めて高く、アフガニスタンの厳しい山岳地帯で、長い間猟犬として活躍してきました。
そのため、寒冷から身体を守る被毛や、速く走る能力、持久力、そして跳躍力が発達しました。

かかりやすい病気

気をつけたい病気 特にありません
予防として、眼科検査をしておくことをおすすめします。
  line-friend-08-02

獣医師・宿南章獣医師

投稿者プロフィール
【文責】 獣医師・宿南 章(しゅくなみ あきら)
   
【資格】 獣医師免許(1993年取得)
   
【所属団体】 The Royal Society for the Protection of Birds 会員

日本盲導犬協会 会員

野生動物救護獣医師協会 正会員
   
【プロフィール】 1969年生まれ 兵庫県養父(やぶ)市出身。

日本大学農獣医学部(現日本大学生物資源科学部)獣医学科卒業。 獣医師。
横浜で犬猫の動物病院に勤務。その後、米国のCAM( Complementary and Alternative Medicine )を日本に導入している 研究所に移籍。北海道の農協の依頼を受け、牛のサルモネラダブリン症の治療を行い、当時抗生物質も効かない病気を治癒させるなど、数多くの治療実績を持つ。
その後、予防医学に特化した自然療法動物病院を設立し現在に至る。

   
【研修・研究内容】 1983年…アメリカ ウィスコンシン州、400エーカーの酪農家で住み込み実習

1985年…北海道 中標津 200頭飼育の酪農家で住み込み実習

1988年…獣医薬理学研究室にて薬草の薬理作用の研究(3年間)

1993年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(1回目)

1994年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(2回目)

2006年…オーストラリア メルボルン イアンゴウラー財団でガン医療研修
   
【論文】 Efficacy determination test for the Vibrational therapy in case of the skin ulcer induced on mice A.SHUKUNAMI Eastern Medicine 2004
   
【著書】 「薬いらずで愛犬の病気は治る」WAVE出版 は、17部門で1位を獲得するベストセラーとなり高い評価を得ている。

この著者の最新の記事

関連記事

  1. 犬 腎臓病 原因

    2022-8-17

    犬の腎臓病の原因は?症状や治療法も解説

    犬の腎臓病(腎不全)の原因について徹底解説します。 慢性腎臓病、急性腎臓病の原因と症状、治療法、食…

今の時期注目のコラム

  1. 犬腎臓病 水
    犬の腎臓病と水分量、飲水のあげ方について解説 慢性腎臓病の症状のひとつに、水をたくさん飲む「多飲」…
  2. 犬腎臓病食
    犬の腎臓病の食事を獣医師が徹底解説 腎臓病の犬は、腎機能の負担を避けるため、さまざまな栄養素を制限…
  3. 犬腎臓病 手作り食
    犬の腎臓病の食事は手作りできる? 腎臓病の手作り食を獣医師が解説 犬の腎臓病の食事を手作りで用意…
無料小冊子プレゼント
ページ上部へ戻る