愛犬・愛猫の療法食はマズイのが当たり前!?

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愛犬・愛猫の療法食はマズイのが当たり前!?

療法食がマズいのは、病気を治療するための栄養が、標準的な食事の内容から、病気に「悪い成分を減らす」という「マイナス・アプローチ」を必要とするためです。

例えば、療法食では下記のように考えます。
・高血圧には「塩分」をマイナスする
・糖尿病には「糖分」をマイナスする
・胃潰瘍には「ストレス」をマイナスする
・肥満には「カロリー」をマイナスする
・胆のう疾患や膵臓疾患には「脂肪」をマイナスする
・腎臓病や肝臓病には「タンパク質」をマイナスする

当然ですが、普通の食事(標準食)から、塩分や蛋白質を減らしますので、
食事はとてもマズくなるのです。

これは、病院食や食事療法ではどうしても避けることができない
栄養学的治療の問題といわれています。

極端な例でいうと、
・甘くないアイスクリーム
・塩味のしないラーメン
・ブリの入っていないブリ大根
のようなイメージが治療食となります。

どうでしょう?

こう考えると、愛犬が療法食を食べない、嫌がるという理由
を納得いただけるのではないかと思います。
かといって、通常の食事では、病気が悪化し、命にかかわることが発生いたします。
一方で、栄養調整した療法食を食べてくれないことにより、弱っていく愛犬の姿が現実にあります。

ここが、獣医学的に大きな問題としてあったのです。

療法食の栄養学的な長所と食べ物の美味しさの長所

私も今まで療法食が食べられないというワンちゃん、ネコちゃんに相当出会ってきましたので、現行の療法食のまずさはよく分かります。

ですが、今まで多くの動物を自分で飼育した中で、病気の時に回復に一番効果的なのが美味しいものを与えることであるということは分かっていました。

そこで、療法食の栄養学的な長所と食べ物の美味しさの長所という矛盾する基準をクリアーすることばかり考えてきた経緯があります。

私には幸い

1,獣医栄養学の知識と経験
2,多くの動物の飼育者としての改善する手作り食の経験
3,100年続いた和菓子職人の実家での職人気質
4,獣医薬理学で薬効の研究を行ったこと
5,海外の最先端の栄養学を海外で知り2万種類の素材の研究調査を行ったこと
6,海外で様々な身体を回復させるための方法を学んだこと
7,獣医師ゆえ進化生物学の重要性を理解していること

などがありましたので、それらの経験と知識を凝縮させて現在の療法食を完成させました。

進化の歴史が大丈夫だということを証明している

本来は栄養学的な調整をしながら、美味しいものを作るのは困難です。

特に効率を考えた大量生産では、ほぼ不可能と思います。
しかし、厳選に厳選を加えた食材に、丁寧に長時間の煮込み等の調理を加えることで、栄養バランスを保ちながら、自分の過去の病気の動物を飼育していた時の回復の基準を満たし、
美味しい食事療法食を作り上げることができるよう、何年もかけて開発してきました。

原料も一度に数百キロ~1トン単位で仕入れしますが、素材が理想の基準ではないもの、使用できない場合は、たとえ素材の世界で最良と思われるものでも、迷いなく廃棄処分しています。
このような開発での苦悩や悩みを経て、デイリースタイルの療法食が完成しています。

他社メーカーの療法食と比較すると正直高いと思われるかもしれませんが病気のペットが病気の中でも食事だけは美味しく食べてくれるというペットの幸せのために、その願いを叶えることだけを目標に厳選した原料と、徹底した手間を惜しまない製造方法で作り上げているフードです。

何事も真実とバランスが大切なのです

家族として大切な子が、闘病の時にマズそうに食事をする姿は私自身が切なくて悲しくて仕方がないのです。

それを、自分自身で解決したいと思って開発したのが経緯です。
実際に何時間もお肉を煮込んだり、ある配合で新鮮な鹿肉を混ぜていくような食事は、手作り食では続けることは不可能です。
しかし、症状に適した食事を続けられなくなれば、動物の症状は急速に悪化していきます。
また、犬が好むからということで生肉ばかりを与えて短命になる子もいます。

※ 精肉にされた生肉にはカリウムが多すぎるため栄養バランスを整えないと突然死することがあるのです。このような問題を安心して解決できるものを作ってほしいという多くの飼主様からの願いからデイリースタイルシリーズは誕生しました。

飼い主様が愛犬の笑顔と幸せそうな顔をみていただけることを切に願っています。

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獣医師・宿南章獣医師

投稿者プロフィール
【文責】 獣医師・宿南 章(しゅくなみ あきら)
   
【資格】 獣医師免許(1993年取得)
   
【所属団体】 The Royal Society for the Protection of Birds 会員

日本盲導犬協会 会員

野生動物救護獣医師協会 正会員
   
【プロフィール】 1969年生まれ 兵庫県養父(やぶ)市出身。

日本大学農獣医学部(現日本大学生物資源科学部)獣医学科卒業。 獣医師。
横浜で犬猫の動物病院に勤務。その後、米国のCAM( Complementary and Alternative Medicine )を日本に導入している 研究所に移籍。北海道の農協の依頼を受け、牛のサルモネラダブリン症の治療を行い、当時抗生物質も効かない病気を治癒させるなど、数多くの治療実績を持つ。
その後、予防医学に特化した自然療法動物病院を設立し現在に至る。

   
【研修・研究内容】 1983年…アメリカ ウィスコンシン州、400エーカーの酪農家で住み込み実習

1985年…北海道 中標津 200頭飼育の酪農家で住み込み実習

1988年…獣医薬理学研究室にて薬草の薬理作用の研究(3年間)

1993年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(1回目)

1994年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(2回目)

2006年…オーストラリア メルボルン イアンゴウラー財団でガン医療研修
   
【論文】 Efficacy determination test for the Vibrational therapy in case of the skin ulcer induced on mice A.SHUKUNAMI Eastern Medicine 2004
   
【著書】 「薬いらずで愛犬の病気は治る」WAVE出版 は、17部門で1位を獲得するベストセラーとなり高い評価を得ている。

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