
アイリッシュ・テリア
犬種の特徴
アイリッシュ・テリアは、理解力・記憶力・に優れている忠実な猟犬です。全体的にキリっとした細身の輪郭が特徴的な犬種です。たくましく、頑丈な体格をしていますが、その動きは活発でありながらもしなやかです。
被毛は針金のように硬く、密生していますが、それほど長くはないので、美しい体の輪郭が一目でわかるようになっています。赤みがかった小麦色の単色被毛と長い足が特徴です。
何事にも恐れることなく向かっていく大胆な性質を持ち、遊び好きでさまざまなことを詮索したがる犬種です。何かを追いかけて走り回ったり、冒険をしたりすることが大好きなので、毎日、足場のよい安全な場所で、肉体的にも精神的にも刺激になる運動をさせることが必要です。
この犬の歴史
アイリッシュ・テリアは、古典的な長い足をもったテリアです。テリアの中で最も古くから存在する犬種です。
アイルランド南部の地域が発祥で、古くから番犬、小型害獣の駆除犬として飼育されていました。
泳ぎが達者だったので、水中作業を得意とし、カワウソやキツネ猟でも活躍してました。ネズミやモグラといった害獣を退治するための犬としてもアイルランドの人々に親しまれていました。また、アイリッシュ・ウルフハウンドに非常に似ていることから、この犬種の血もいくらかは混じっていると推測されています。
アイリッシュ・テリアはテリアグループのなかでももっとも細身で、きびきびと動き、他のテリアよりも長い胴体と足をしており、1875年には人々の前に初めて登場してすぐに人気を集め、1880年代にはイギリスで4番目に人気の高い犬種になります。
アイルランドでは、アイリッシュ・テリアに断耳を行い、立ち耳にしていた歴史があります。
その当時、テリアといえば断耳するのが最先端だとされていましたが、1889年、イギリスのアイリッシュ・テリア・クラブがこの犬種の断耳を禁止します。
このクラブの決定がきっかけとなって犬の断耳について討論がなされるようになり、最終的にイギリスでは、すべての犬種において断耳が禁止されることになりました。
アイリッシュ・テリアはまた、アメリカでも非常に高い人気を獲得します。
アメリカに入ってきた当初、このように順調に人気を集めていったアイリッシュ・テリアは、そのままもっとも人気のあるテリアとして君臨し続けると思われていましたが、実際にはその人気は次第に衰えていきました。
現在、アイリッシュ・テリアはテリアのなかでも珍しい犬種とされており、あまり見かけるこのない犬種となっています。
気をつけたい病気 | 進行性網膜萎縮症・股関節形成不全 予防として、進行性網膜萎縮症のDNA検査、股関節検査をしておくことをおすすめします。 |
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