キースホンド
犬種の特徴
キースボンドは、体長と体高の長さが同じぐらいで、背は低いです。横から見ると正方形に近い胴体を持った、丈夫な北方系の犬です。専門分野に強いスペシャリストというよりは、すべての分野で力を発揮するタイプであり、どんな作業もこなせる万能犬として重宝されています。
長くまっすぐな上毛は、体から離れるようにはえています。下毛は、厚くうぶげのような、ふわふわのダブルコートです。
愛情が深く、活発でいつも出かけようと構えているようなところがあったり、のんびりとくつろいでいる時があったり、または非常に注意深く振舞う時があったりと、理想的な家庭犬が持つべき素質をいくつも兼ね備えている性格です。感受性が強く、教えたことはすぐに覚えます。
この犬の歴史
キースホンドは毛色が狼に似ている事から「ウルフ・スピッツ」とイギリスで呼ばれていたスピッツ系統の中型犬である。18世紀以降に、原産国のオランダでは運河に停泊する船の番犬として人々から親しまれてきたとされています。
この犬種は当時、ライン川を航行する小さな船の番犬として活躍していたことから、航用犬として知られていました。しかし、運命のいたずらによって、この犬種は、フランス革命に先行して起こっていたオランダの政治的な混乱に巻き込まれてしまいます。
当時、愛国党のリーダーだったケース・ド・ギズラーという人物が、自分と同じ名前の「ケース」という航用犬を飼っていました。その後、リーダーの犬ということで、この犬は当時の時事風刺漫画のキャラクターとして登場し、この犬種全体が愛国者のシンボルとして描かれるようになりました。
しかし、不幸にも愛国党が負けることになり、この犬種を飼っていた愛国党の人々は、もはや自分たちが愛国党だと不利になると判断してこの犬たちを処分し始めました。さらに悪いことに、ライン川で航行していた小さな船が大型化していったため、小さな体の航行犬はお役ごめんとなってしまいました。
それにもかかわらず、何人かの誠実な船乗りや農家の人々の努力によって、この犬種はひっそりと生き延びていきます。そして1920年、バン・ハルデンブルック男爵夫人がこの生き残っていた犬たちを救うための運動を始めました。
彼女が仲間たちとともに精力的に活動したおかげで、1925年にキースホンドはオランダからイギリスに渡り、イギリスを経てアメリカに輸出され、1930年に、イギリスの後を追う形でAKCにも認定されることになりました。1933年には、オランダのケネルクラブはキースホンドを公認している。
その後、キースホンドは原産国オランダでも人気を回復し、現在ではオランダの国犬とされています
かかりやすい病気
気をつけたい病気 | 特にありません |
---|