耳に関する病気

耳疥癬(みみかいせん)

耳疥癬は肉眼では確認できないほど小さな「ミミヒゼンダニ」が耳に寄生することで発症する皮膚病です。「耳ダニ感染症」とも呼ばれます。ミミヒゼンダニは伝染性がとても強く、ダニが付いる首輪やブラシなどからも簡単感染します。犬や猫を多頭飼いしている家庭では一匹がかかってしまうとあっという間に全体に広がる危険があります。
なお、耳やその周囲のかゆみに加え、目のまわりやひじ、かかとなどにもかゆみがみられる場合には、「耳ダニ感染症」とよく似た病気である「疥癬」の可能性も考えられるので注意が必要です。

ミミヒゼンダニが寄生すると耳の穴の中に黒いワックス状の耳垢がたまるほか、耳を激しくかゆがり、しきりに耳をかいたり、頭を振ったりします。耳垢を綿棒などで取って黒い紙の上に置いてみると、白っぽいダニが、動き回っているのがわかると思います。激しい痒みが特徴です。痒みで強いストレスを感じていますので、早々に駆除してあげて下さい。

ちなみにミミセンダニは人へは感染しません。

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獣医師・宿南章獣医師

投稿者プロフィール
【文責】 獣医師・宿南 章(しゅくなみ あきら)
   
【資格】 獣医師免許(1993年取得)
   
【所属団体】 The Royal Society for the Protection of Birds 会員

日本盲導犬協会 会員

野生動物救護獣医師協会 正会員
   
【プロフィール】 1969年生まれ 兵庫県養父(やぶ)市出身。

日本大学農獣医学部(現日本大学生物資源科学部)獣医学科卒業。 獣医師。
横浜で犬猫の動物病院に勤務。その後、米国のCAM( Complementary and Alternative Medicine )を日本に導入している 研究所に移籍。北海道の農協の依頼を受け、牛のサルモネラダブリン症の治療を行い、当時抗生物質も効かない病気を治癒させるなど、数多くの治療実績を持つ。
その後、予防医学に特化した自然療法動物病院を設立し現在に至る。

   
【研修・研究内容】 1983年…アメリカ ウィスコンシン州、400エーカーの酪農家で住み込み実習

1985年…北海道 中標津 200頭飼育の酪農家で住み込み実習

1988年…獣医薬理学研究室にて薬草の薬理作用の研究(3年間)

1993年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(1回目)

1994年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(2回目)

2006年…オーストラリア メルボルン イアンゴウラー財団でガン医療研修
   
【論文】 Efficacy determination test for the Vibrational therapy in case of the skin ulcer induced on mice A.SHUKUNAMI Eastern Medicine 2004
   
【著書】 「薬いらずで愛犬の病気は治る」WAVE出版 は、17部門で1位を獲得するベストセラーとなり高い評価を得ている。

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