グレイハウンド

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グレイハウンド

犬種の特徴

グレーハウンドは、美しく優美な体型に発達した筋肉をもち、生まれながらに競走用の体をしています。
長い四肢と、流線型の体は、鼻先から耳へつながりアーチを描くように背中に伸びています。完璧ともいえる筋肉バランスが身のこなしをさらに軽くさせ、スピード感をあげます。長い尾は方向を決定する舵の役割や、ブレーキの役割をこなしています。
被毛は、短く密集していて、とてもつやがあります。

グレー・ハウンドはAKCに登録されるショー用のタイプとNGAに登録される競技用のタイプが存在し、引退した競技用のグレイハウンドはショー用の犬に比べて、がっしりとした小型の体格をしており、速く走ることができます。

家庭犬としてのグレー・ハウンドは温和で従順、闘争心は強いが人に対しては穏やかです。
飼育に困難な点はありませんが、動くものを追う本能は際立ったものがあります。

この犬の歴史

最初に人の手によって人工的に交配された犬は視覚狩猟犬(サイトハウンド)でした。その視覚狩猟犬の原型がグレイハウンドであり、この犬種は獲物を常に真後ろから追いかけ、すばやく捕えることができました。

グレー・ハウンドの歴史はきわめて古く、古代エジプト、ギリシャ、そしてローマの時代から、グレイハウンドによく似た犬たちが壁画や絵画に描かれてきました。

グレイハウンドという名前は、ラテン語で「ギリシャ」を意味する「グライウス」に由来しているとも、「上級」を意味する「グラディウス」に由来しているともいわれています。

サクソン族が北ドイツからイングランドに移住してきた5世紀頃、グレイハウンドはイギリスで高い評価を確立していました。庶民の間では、食料となる野生動物を狩ることで大切にされ、貴族の間では娯楽としての狩りができるということで珍重されていたのです。

1014年に狩猟用森林地に関する法律が制定され、王族が所有する猟地の近辺でグレイハウンドを飼うことができるのは貴族階級のみとされました。
エジプトからギリシャ、ローマを経てヨーロッパに渡り、狩猟(追跡)能力が注目されて鹿狩りなどの獣猟犬として盛んに飼育されるようになります。紀元前後のギリシャやローマの文献によっても、当時の個体が現在のタイプと大きな相違が無いことが分かっています。

最初にイギリスからアメリカへ移住していった人々のなかには、グレイハウンドを一緒に連れていった人がいました。
グレー・ハウンドは全犬種の中で最も足が速く、時速60km以上のスピードを誇り、その歩幅は5.4mに達する速さで、この新天地でも野ウサギ狩りに卓越した能力を発揮しました。その後、野ウサギ狩りが一般大衆の間にも広まるようになり、最初は制限された敷地でのみ狩猟が、人工のおとりを使った「トラック競技」として波及していき、結果的にグレイハウンドは競技犬として欠かすことのできない犬種になっていきました。

このトラック競技は瞬く間に人気を博し、グレイハウンドの瞬発力を向上させるための交配が繰り広げられました。その結果、グレイハウンドは世界でもっとも足が速く、瞬発力のある犬となったのです。これと同時期にグレイハウンドはショーにも出されるようになり、競技用とショー用の2種類に分けられるようになりました。ただし、この二つのタイプが交配されることはほとんどなかったようでした。

かかりやすい病気

気をつけたい病気 特にありません。
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獣医師・宿南章獣医師

投稿者プロフィール
【文責】 獣医師・宿南 章(しゅくなみ あきら)
   
【資格】 獣医師免許(1993年取得)
   
【所属団体】 The Royal Society for the Protection of Birds 会員

日本盲導犬協会 会員

野生動物救護獣医師協会 正会員
   
【プロフィール】 1969年生まれ 兵庫県養父(やぶ)市出身。

日本大学農獣医学部(現日本大学生物資源科学部)獣医学科卒業。 獣医師。
横浜で犬猫の動物病院に勤務。その後、米国のCAM( Complementary and Alternative Medicine )を日本に導入している 研究所に移籍。北海道の農協の依頼を受け、牛のサルモネラダブリン症の治療を行い、当時抗生物質も効かない病気を治癒させるなど、数多くの治療実績を持つ。
その後、予防医学に特化した自然療法動物病院を設立し現在に至る。

   
【研修・研究内容】 1983年…アメリカ ウィスコンシン州、400エーカーの酪農家で住み込み実習

1985年…北海道 中標津 200頭飼育の酪農家で住み込み実習

1988年…獣医薬理学研究室にて薬草の薬理作用の研究(3年間)

1993年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(1回目)

1994年…アメリカ カリフォルニア州 医療研修(2回目)

2006年…オーストラリア メルボルン イアンゴウラー財団でガン医療研修
   
【論文】 Efficacy determination test for the Vibrational therapy in case of the skin ulcer induced on mice A.SHUKUNAMI Eastern Medicine 2004
   
【著書】 「薬いらずで愛犬の病気は治る」WAVE出版 は、17部門で1位を獲得するベストセラーとなり高い評価を得ている。

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